機能性が高くて安い、つまりコストパフォーマンスが高いワイヤレスイヤホン。
ちょっとネットで検索すると必ず上位に表示されるのが「ANKER Soundcore Liberty 4」だ。
2022年10月に発売されたこのイヤホンの人気は、3年経った現在でも衰えることはない。
しかし、つい先日の5月22日に、新モデル「Soundcore Liberty 5」が発売をされた。
今回は、そんな名作「ANKER Soundcore Liberty 4」のレビューをしていきたいと思う。
2025年5月現在、1万円以下のおすすめワイヤレスイヤホンとして必ず名前に上がるのが、ANKERの「Soundcore p40i」と、EarFunの「Air Pro 4」だ。
ANKER Soundcore Liberty 4 まとめ
- 高級感のある外装
イヤホン本体、ケースともに非常に上質 - 音質は高音がきつい
典型的なドンシャリ系。高音がうるさい。 - ノイキャンは強力
様々な騒音をカット。ただしP40iと同性能。 - おすすめはしない
2025年現在で優秀なモデルとは言えない。
Soundcore Liberty 4 スペック表

まず最初に、「Soundcore Liberty 4」と、廉価版モデルの「soundcore p40i」 の、おおまかなスペックを把握しておこう。
特徴 | Soundcore Liberty 4 | Soundcore p40i |
---|---|---|
![]() | ![]() | |
発売日 | 2022年10月 | 2024年4月 |
価格 | 14,990円 | 7,980円 |
装着方式 | カナル型 | カナル型 |
ドライバーサイズ | デュアルドライバー | 11mm |
ANC | UNC2.0 | UNC2.0 |
外音取込 | あり | あり |
充電端子 | USB Type-C | USB Type-C |
再生時間(単体) | 9時間 | 12時間 |
再生時間(ケース) | 28時間 | 60時間 |
ワイヤレス充電 | 対応 | 対応 |
マルチポイント | 対応 | 対応 |
防水防滴 | IPX4 | IP55 |
重量 | 約5g(片耳)/55g(充電ケース込み) | 約5g(片耳)/58g(充電ケース込み) |
「Soundcore Liberty 4」と「ANKER Soundcore p40i」のスペックを比較してみると、廉価版であるp40iの方がスペックが高い傾向にある。
ノイキャンに関してはANKER独自の規格「ウルトラノイズキャンセリング2.0」を両機種とも搭載をして違いはない。
一方で、バッテリー性能や防塵防水性能はP40iが圧勝。そしてお値段も大きな価格差があり、スペック表だけ見ると「Soundcore Liberty 4」を買うメリットは少ないように感じる。
外観・付属品

まず最初に外観を確認していこう。
「Soundcore Liberty 4」は高級機なだけあって、非常に上質な見た目をしているぞ。
イヤホンケース

イヤホンケースは非常に高級感があふれている。

マットな質感の中に銀色の金属ラインが走っていることで、より上質な印象を受けた。
また、開閉の機構がスライド式になっており、片手で操作できるのがポイント高い。
イヤホン本体

そして次にイヤホン本体をだが、こちらもだいぶ手の込んだ意匠になっている。
パッと見、ツルツルの外観だが、安っぽさがまったくない。
よく見てみると、表面が透明な素材で覆われていて、まるで薄いガラスでコーティングしているような作りになっており、非常に質感の高い印象を受ける。
イヤーピースについては、通常の丸形ではなく特殊構造になっているらしい。

幸い、俺の耳にも問題なくフィットしてくれたからよかったが、p40iは耳にフィットしなかったから、ここは個人差がありそう。
付属品

付属品を並べるとこんな感じ。

イヤホン本体以外には、充電用の「タイプA to Cケーブル」、イヤーピース3種類、説明書及び保証書になる。

イヤーピースについては、S,M,Lサイズの3種類。
この価格帯であれば5サイズ以上の展開が多いだけに、少なく感じるのは否めないし、特殊形状のイヤーピースなので、替えが聞かないのは痛い。
逆に言えばMサイズが入っているので、デフォルトのイヤーピースがなくなっても替えが効くのは嬉しいところだが、他のサイズを失くした場合は別途専用のイヤーピースを購入しなければならない。そして2025年5月現在、アンカー公式のオンラインストアでは売り切れの状態だ。
機能性
ここからは ANKER Soundcore P40i の機能面ついて解説をしていく。
繰り返しにはなるが、スペック上の機能性は「Soundcore P40i」の方が優秀だ。
特徴 | Soundcore Liberty 4 | Soundcore p40i |
---|---|---|
![]() | ![]() | |
発売日 | 2022年10月 | 2024年4月 |
価格 | 14,990円 | 7,980円 |
装着方式 | カナル型 | カナル型 |
ドライバーサイズ | デュアルドライバー | 11mm |
ANC | UNC2.0 | UNC2.0 |
外音取込 | あり | あり |
充電端子 | USB Type-C | USB Type-C |
再生時間(単体) | 11時間 | 12時間 |
再生時間(ケース) | 12時間 | 60時間 |
ワイヤレス充電 | 対応 | 対応 |
マルチポイント | 対応 | 対応 |
防水防滴 | IPX4 | IP55 |
重量 | 約5g(片耳)/55g(充電ケース込み) | 約5g(片耳)/58g(充電ケース込み) |
アクティブノイズキャンセリング2.0

Soundcore Liberty 4は独自規格「アクティブノイズキャンセリング2.0」を搭載している。
これは、周囲の騒音環境に合わせて、ノイキャンの強さを自動調整してくれる優れものだ。
実際に使ってみた感想としては、音が急に大きくなったり、音の高さが変わったりするようなこともなく、ノイズのカットも優秀だと感じた。
バッテリー

メーカー公称値としては、イヤホン単体で9時間ケース込みで28時間の連続再生、対してSoundcore p40iはイヤホン単体で12時間ケース込みで60時間となっている。
ケース込み28時間でも十分実用範囲だが、半額近い値段で買うことができるp40iと比べてしまうとどうしても見劣りしてしまう。
特徴 | Liberty 4 | p40i |
---|---|---|
再生時間(単体) | 9時間 | 12時間 |
再生時間(ケース) | 28時間 | 60時間 |
マルチポイント接続

マルチポイント接続とは、同時に複数台のデバイスにペアリング可能な接続方法のこと。
「Soundcore Liberty 4」は同時に2台の接続が可能で、例えばパソコンとスマホの接続を瞬時に切り替えることが可能だ。
ワイヤレス充電

ワイヤレス充電が可能かそうでないかでイヤホンの使い勝手はだいぶ違ってくる。
ちなみにケース込みで充電にかかる時間は、有線だと2時間、ワイヤレス充電だと3時間となっている。
音質

そして最後が一番気になる音質。
結構期待をしていたところなんだけど、個人的にはイマイチというのが本音だ。
典型的なドンシャリ系で、低音の迫力があるのは結構なことなんだけど、高音については非常にキーキーうるさい感じだ。
そのせいでファーストインプレッションとしては「あ、これハズレだわ」ってマジで思った。
ただし、この音質については、専用アプリのイコライザ設定でだいぶ改善する。というか、設定しないと正直使い物にならない。

特におすすめなおが「Hear ID」というイコライザ設定で、自分の耳に最適な音質に調整をしてくれる機能だ。
これのおかげで低音の迫力は増し、高音もだいぶ聞きやすくなったが、それでも女性ボーカルの高い声などはキンキンする感じが残る。
まとめ

というわけで、俺の結論としては「Soundcore Liberty 4」はおすすめしないし、買うべきではない。期待して買うと絶対にがっかりすると思う。
見た目の上品さは結構だが、イヤホンは聴けてなんぼで、ストレスが溜まるようでは本末転倒だからだ。
2022年の発売当時は非常に優秀な機体であったことは間違いないのだけれども、今買うにはあまりにも遅すぎるし、当時のような感動体験を得ることはできないだろう。
ただし朗報もあって、5月22日発売された新モデル「Soundcore Liberty 5」は、音質が改善されて(いるという評判)、ノイキャンも強化(という評判)、そしてお値段据え置きだ。
実機も無事手に入れることができたから、「Soundcore Liberty 4」の発売から3年がたち、どれだけ性能が進化しているのかが非常に楽しみなので、引き続きレビューしていきたい。
ANKER Soundcore Liberty 4 まとめ
- 高級感のある外装
イヤホン本体、ケースともに非常に上質 - 音質は高音がきつい
典型的なドンシャリ系。高音がうるさい。 - ノイキャンは強力
様々な騒音をカット。ただしP40iと同性能。 - おすすめはしない
2025年現在で優秀なモデルとは言えない。
ANKER Soundcore Liberty 4