今回はマネースクール「ファイナンシャル フリー カレッジ」の代表を務めている山口 貴大さんの書かれた「新NISA完全攻略 月5万円から始める「リアルすぎる」1億円の作り方」を解説していく。
この本は一言でいう「新NISAで月5万円を投資しつづけるだけで1億円を作ることができる」ということを教えてくれる本だ。
流石に1億円は盛りすぎやろ、そんな怪しい本の紹介をするなんて誰かにお金でももらっているんかって思うかもしれないんだけどちょっと待ってほしい。
確かにこの本で紹介をしている「新ニーサを使って1億円」を貯める方法には運が絡んでくるのは事実ではあるんだけど、この新NISAを活用して毎月たったの5万円を投資し続けることで、あなたが定年退職を迎える頃には退職金とは別に4000万円ほどの資産を蓄えることができているとしたらちょっと凄いことだと思わないだろうか。
しかもこれは株や金融、経済の知識は全く必要がない、あなたがやるべきなのは毎月必ず5万円を投資し続けるという習慣さえ守ることができれば、誰でも4000万円そして運が良ければ1億円を貯めることができるという話なんだ。
今回はこの本を通して、そもそも新ニーサとはいったい何なのか、新ニーサで投資を始めるとなぜ一億円を貯めることができるようになるのか、そして具体的にまず何を始めればいいのかについて解説をしていくから、投資には興味があるんだけど、なんだか投資は怖いな、と思っていてまだ始められていないっていう人にとっては、この記事を見て正しい投資の知識を身に着けてもらうことで、再現性の高い方法であなたの資産を増やすことができるようになるから、最後まで見ていってくれると嬉しい。
月5万円を投資した場合のシミュレーション
まず最初にざっくりと1億円が貯まるそのカラクリについて解説をしていきたいと思う。
年利5%の場合
下図は30歳から毎月5万円を貯金や投資をした場合、30年間つまり60歳になった時にお金がどれだけ貯まっているのかを表した図になる。投資した場合の年利は5%で計算をしている。
もし毎月5万円を30年間貯金し続けた場合は、最終的に1800万円を貯めることができる。実際、退職金とは別に、これだけの資産を貯めることができたらかなり凄いことだと思うんだけど、老後2000万円問題とか、将来俺たちがジジイになった時に、本当に年金が貰えるかどうかもわからないから、1800万円だけだとちょっと心もとないかなという気がしないでもないよね。
そして、もしこの毎月5万円を貯金ではなく投資に回すとどうなるかというと、なんと、4141万円になっているんだ。退職金と合わせたら5000万円は余裕で超えられるから、これくらいあったら、老後はなんだか安心だなっていう気がするよね。
貯金した場合との差額はなんと2361万円もあるから、単純に貯金だけした場合より2倍以上も資産が増えたことになるし、これが実際に将来あなたが貯金だけしていた場合と、投資をし続けた場合のリアルな差になるんだ。
年利10%の場合
そしてこの本タイトルである「1億円を作る方法」の根拠になっているのが下図になる。
先ほどの図と変わった部分は、投資した場合の年利が5%から10%に上がっているところだけで、毎月5万円つまり投資した元本は変わらず1800万円だ。
そして最終的に30年経った時点つまり俺たちが定年を迎える頃には、なんと資産が1億円を超えていることになるんだ。
「運」が良ければ1億円
流石に年利10%というのは「運」の要素が絡んでくるから、ちょっと現実的ではないという風に個人的には思うんだけど、1億円とは言わずとも、さっき説明をしたように4000万円の蓄えを作ることはそう難しいことではない。
何だか投資は損をしそうで怖いと思っている人も多いん思うんだけど、これだけを見れば逆に投資をしないことの方が「損」であるとも言えるんだ。
美味しい話にはウラがあるが
ちょっと待てジェームス、ずいぶん羽振りがいい話が続くがちょっと楽観的過ぎはしないか?そもそも年利5%なんて本当に出せるんか?美味しい話にはウラがあるぞって俺のばあちゃんが言っていたぞって疑ってくれたそこのあなた。あなたは詐欺に引っ掛かりにくいタイプだ。
年利10%の根拠
確かに年利10%とか5%って聞くと本当にそんな数字でるのかいなって思う人も多いと思うんだけど、この数字の根拠については、実際にこれまでに世界経済がどれだけ成長してきたのかが根拠になっているんだ。
過去65年間平均して10%以上の経済成長をしてきた
具体的に言うと、世界でもっとも経済発展をしているアメリカの経済を表す「S&P500」っていう指数があるんだけど、過去65年間の実績は年率10%を超えているんだ。
つまり、もし65年前に100万円を投資していた場合、毎年10万円以上何もしなくてもお金が勝手に増え続けていって、そして増えた分だけ利息も付いてくるから、最終的にこの100万円は65年後には6億円以上になっているんだ。
これが投資の破壊力なんだ。
長期目線で見れば経済成長する可能性が高い
つまり何が言いたいのかと言うと、確かにアメリカの経済がこれまでのように平均10%近い成長を毎年するかどうかはわからないんだけど、逆に今までコンスタントに成長をし続けてきたアメリカ経済が成長しないということもわからないことなんだ。
だから確かに株式投資はギャンブルではあるんだけど、長い目線で見れば、あなたの資産が増える可能性が高いのはこれまでの歴史が証明しているから、これからもそうなる可能性が高いんじゃないですかっていうことなんだ。
今後も経済成長をする根拠
ちょっと待てジェームス、確かにこれまでアメリカの経済が成長し続けてきたのはわかったし、これからもそうなるだろうっていうのは何となくわかったんだけど、でもやっぱりアメリカの経済成長がこれまで続くよっていう保障なんてないだろ?そんなものに俺の大事なお金を預けるのはやっぱり不安だっていう気持ち、よくわかります。
ただ安心してほしい。これからもアメリカ経済が成長を続けるでしょうっていう根拠を1つ紹介する。それが、アメリカの人口が今後も増え続ける見込みだということだ。
アメリカの人口は増え続ける
アメリカの人口は2022年の3億3000万人からゆるやかに増え続け、2080年までに3億7000万人に達するとされています。
人口の多さは経済成長に比例するっていうのは有名なハナシで、例えば村人が100人しかいない村は、米とか野菜とかをたくさん栽培しても、消費できる量に限りがあるから、たくさん生産をすることができないつまりモノの量が少ないということはお金の量も少ないから、経済は発展していないんだけど、人口が1000万人いる東京はそれだけの人口を賄うためにたくさんの食べ物やモノやサービスが循環しているから、それだけお金の総量も大きくなるんだ。
つまり人口が今後多くなるか少なくなるのかというのは、経済成長と密接な関係があるということになるんだ。
世界の人口も増え続ける
世界の人口も現在の約80億人から2080年までに100億人を突破すると予測されているから、世界中で商売をしているアメリカアメリカや世界経済は発展し続けていくとされているんだ。
今後世界の人口が減ってしまうという予測がされているのであれば、今後の世界経済も停滞していくことにはなるんだけど、少なくとも俺たちがオッサンになるまでは、アメリカや世界全体で見れば経済が発展していくよねっていう風に予測することができるんだ。
だから、今、投資を始めるのであれば、あなたのお金が増える可能性が高いんだよっていう話になるんだ。
新NISAとは
ここからは実際に新NISAを活用して俺たちのようなド素人が最も安全に資産を増やす方法について解説をしていく。
新NISAは「減税」の制度
まずそもそも新NISAって一体何なのかと言う話にはなるんだけど、増税大好きなこのニッポンにおいてはとってもとっても珍しい誰でも恩恵を受けることができる「減税」の制度なんだ。
つまり簡単に言うと株で得た利益にかかる税金を免除してくれる制度なんだ。
新NISAっていうからには、これより前に古いNISAもあったんだけど、その制度が使いやすくなってパワーアップしたのがこの新NISAになるんだ。
そして新NISAで抑えてほしいポイントは2つあって、一生涯で1800万円まで投資ができる点、そしてこの制度を活用して運用できる期間が無期限であることだ。
新NISAは1800万円まで投資できる
まず1800万円まで運用できるっていうことの説明になるんだけど、これが最初に話した月5万円を30年間積み立てた場合のシミュレーションとかかわってきている。
この場合の元本が1800万円になるから、新NISAで運用できる1800万円をフルに生かすことができるつまり、この元本1800万円に対する利益は全て非課税になるから、1円の税金も払うことなく、この4000万円とか1億円と言った増えたお金を受け取ることができるんだ。
生涯にわたり税金がかからず運用ができる
そしてもう1つ新NISAで覚えておいてほしいのが、投資したお金を運用できるのが一生涯なことだ。これは旧NISAでは最長でも20年までしか運用ができなくて、途中で株を売らなければならなかったから、新NISAになって大幅に改善された点になる。
株を持ったまま死んだ人が一番成績がいい
そして、株の取引で最も高い成績を上げられる人は、実は株を買ったまま死んでしまった人なんだ。つまりこれは株を買ったままずっと持ち続けて売らなかった人が一番お金が増えたということになるんだ。
株というと、上がった時に買って、下がった時に売るのが一番儲かるように見えるんだけど、株が明日上がるのか下がるのかっていうのは誰にもわからないから、そうやって頻繁に株を売り買いしている人は、一時期は儲かる時があっても、最終的には大失敗をしてお金が無くなってしまう人が大半なんだ。
株は買ったら何もしないのが一番
だから、平均的には株を買ったら何もしなかった人が最も資産を増やすことができるようになるつまり、一生涯税金を取られずに株を運用し続けられるようになった新NISAは活用しない手がない優れた制度なんだ。
「積立投資枠」と「成長投資枠」
そして新NISAで投資をする際に覚えておいてほしいのが「積立投資枠」と「成長投資枠」だ。
積立投資枠
まずは「積立投資枠」について説明をする。投資初心者の俺達にはいったいどんな株を買えばいいかまったくわからないから、そんな時に金融庁がオススメしている「投資信託」を毎月コツコツ買っていくのが「積み立て投資枠」になる。
投資信託っていうのは、プロの投資家が俺達初心者の代わって色々な株を運用してくれる制度になるんだけど、投資信託の中には高い手数料を取って俺達初心者を騙そうとするボッタクリ商品で溢れているから、新NISAを推奨している国が事前に審査をして、この積み立て投資では比較的安全な投資信託だけ買えるようにしているんだ。
つまり、俺達のような投資初心者は、この積み立て投資枠で買える投資信託だけ毎月5万円買い続ければいいんだ。余裕がある人は毎月10万円つまり年間120万円を投資しても大丈夫だ。
成長投資枠
そしてもう一つの成長投資枠になるんだけど、こっちについてはこの本の趣旨からズレるからオススメはしないんだけど、簡単に言うと例えばトヨタみたいな個別株を買うことができるのが、成長投資枠だ。
ただ繰り返しにはなるんだけど、俺達初心者はそういった株の売買に手を出すことはすなわちギャンブルをしているのと同じことになるから、比較的安全な投資信託だけ買っておけばいい。
ちなみにこの成長投資枠でも積み立て投資枠で選ばれている投資信託の商品は買うことができるから、もし今貯金が結構あるよっていう人は、積み立て投資だけじゃなくて、この成長投資枠で買ってしまってもいいだろう。
株式投資は自己責任
ジェームス、新NISAで手数料がやっすい投資信託を毎月5万円買えばいいっていうのはよくわかった、だからっさっさと具体的に何を俺たちは買えばいいのかを教えろっていう声が聞こえてくるんだけどちょっと待ってほしい。
ここから先の内容は、確かに将来お金が増える可能性が高い投資信託であるし、手数料が低くて比較的安全とされている商品ではあるんだけど、実際にこれから投資を始めるかどうかを決めるのはあなた自身だから、それをよく理解した上で投資を始めてもらいたい。
俺自身の保身でもあるが
なぜこんなことを言うのかと言うと、確かに俺があの投資信託をすすめたから損をしたって言われるのを回避するための保身ではあるんだけど、それ以上に投資は自分で納得をして始めないと必ず損をするからだ。
なぜ損をするのかというと、「誰かがあの株や投資信託を買えっていったから俺も買った」だと、もし株が大暴落をした時に恐怖のあまりその株を売って必ず損をしてしまうからだ。
あなたの人生を誰かに決めさせない
逆に自分が納得して、どうせ大暴落しても30年後には資産が増えているんだから関係ないと割り切って投資を始められるのであれば、そんな時でも恐怖に振り回されることなくなんなら株が安くなったから成長投資枠で買い増ししちゃおうかなっていうスタンスでいることができるんだ。
株は買ったら売らない
株は買ったら売らない、これが俺達初心者が資産を増やすことができる唯一の方法といっても過言ではないから、この点についてはよく理解した上で株式投資を始めることをおすすめしたい。
これは、別に紹介をしている名著「JUST KEEP BUYING」でも紹介をしているから、そちらも参考にしてみてもらいたい。
【要約】JUST KEEP BUYING 自動的に富が増え続ける「お金」と「時間」の法則【ニック・マジューリ】
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おすすめの投資信託
そして実際にどの投資信託を買えばよいのかということにはなるんだけど、これについてはもう答えが出ている。
「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」または「eMAXIS Slim 全世界株式」のどちらかを買っておけば大丈夫だ。
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
まず「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」の説明だが、繰り返しにはなるんだけど、アメリカの経済つまりS&P500の指数はこれまで成長をし続けてきたし、今後も人口の増加とともに成長をし続けていくでしょうと予測をされている。
このS&P500っていうのは、例えばアップルとかアマゾンとかっていう誰でも知っている世界的企業500社の株を1つにまとめた指数にはなるんだけど、つまりこのS&P500に連動した投資信託を買えば、アメリカ経済全体に投資をすることになるから、今後も経済成長が見込まれるアメリカの経済成長にあやかることができるようになるんだ。
ちなみに他にもS&P500に連動した投資信託はいっぱいあるんだけど、何でこの投資信託じゃなきゃいけないのかというと、単純に手数料が安いからだ。毎年年利5%の利率が得られたとしても、仮に手数料が2%とられたら、実質3%分しか得をしないことになる。
しかし、この「eMAXIS Slim」シリーズは手数料がめちゃくちゃ安いことで有名で、この投資信託であれば手数料が0.1%以下つまり100万円運用をしていてもたったの1000円しか手数料がかからないから、とりあえずどの投資信託を買えばよいか迷ったら、これを買っておけば間違いない。
eMAXIS Slim 全世界株式
あともう一つおすすめしているのが同じ「eMAXIS Slim」シリーズで全世界の企業に投資しているタイプのやつだ。
これはMSCI (オール・カントリー・ワールド・インデックス)通称オルカンっていう全世界の株を対象にした指数に連動する投資信託で、つまり全世界対して投資をしているから、アメリカだけのS&P500よりもパフォーマンスは落ちるんだけど、更にリスク分散をしていて安全性が高い商品になるんだ。
ただし、この全世界株も中身を見れば60%はアメリカ株だから、全世界と言っておきながら大半はアメリカの株に投資をすることになるんだ。
逆に言うと、それだけアメリカの経済は抜きんでて成長をしているということができるんだ。
これがオルカンの中身にはなるんだけど、マネックス証券さんの資料を引用させてもらっています。アメリカが63.8%でぶっちぎりナンバーワン。日本は第2位ということで、なんだかんだいってやっぱり日本も経済大国なんだなということがわかるよね。
四半期に一度銘柄の入れ替えがある
ちなみにS&P500もオルカンも3か月に1回、構成銘柄の入れ替えがあるから、例えば急に業績が悪くなった企業は除外されるし、好調な企業が新しく参加することになるから、常に業績が好調な企業の株だけを保有し続けることができるんだ。
そして結局どっちの投資信託を買えばいいんだよっていう話にはなるんだけど、これは好みの問題にはなるから好きな方を買ってもらいたい。
強いて言うなら、最も高いリターンを期待するならS&P500、安定性を重視したいならオルカン。つまり今あなたが20代とか30代とか40代で、まだまだ投資できる期間が長いのであればS&P500なのかなという風に思う。
まとめ
この本では新NISAを活用して毎月5万円を投資し続けることで、運が良ければ誰でも資産1億円を築くことができると紹介されている。そして、もし運が普通だったとしても定年する頃には誰でも4000万円程度の資産を築くことができるようになるでしょう。
だから貯金をだけをしている人と投資を長く続けた人ではとんでもない差がついてしまうから、投資をしないこともまたリスクなんだということになる。
新NISAは長期投資の最適ツール
そして2024年からスタートした新NISAは株取引の利益にかかる税金が非課税になるという減税の制度になる。そして毎月5万円を30年間つまり元本1800万円までは非課税で運用できるようになるから、これから投資を始めようと思っている人はこの新NISAを活用しない手はないんだ。
そして俺たち実際に買うべき投資信託の商品は、アメリカ経済や世界経済に連動をしたインデックスファンドつまりeMAXIS Slim 米国株式(S&P500) またはeMAXIS Slim 全世界株式(オルカン)だけを買っておけば大丈夫だよっていう話になります。
大切なのは投資をし続けること
そして大事な事は、この毎月5万円を投資し続けるという習慣を身に着けることだ。
証券会社のサービスで、例えばクレジットカードから毎月引き落としをしてくれるサービスがあったりするから、そういったサービスを活用することで、株のことなんて一切忘れて毎日を楽しんでいるうちに、いつの間にかお金が勝手に増えているようになるから、おすすめです。
株式投資を始めるには証券口座が必要
あと、最後に株式投資を始めるには証券口座っていうのを開設しなければならないんだけど、おすすめはSBI証券または楽天証券です。
俺はSBI証券を使っているんだけど、楽天証券も使い勝手が良くて初心者にオススメという声をきくし、とりあえずこの2つであればどちらもオススメした投資信託を買うことができるので、正直好みの問題なのかなと思います。動画の概要蘭にリンクを張っておくので、まだ口座を開設していない人は、この機会に証券口座だけでも作っておくことをオススメします。