「結婚は人生の墓場」という言葉もあるくらい、結婚はネガティブなことにとらわれがちだ。
今回紹介する、twitterで妻についての投稿で人気を集めた@wifeiskingさんも、妻から毎日浴びせられる言葉に耐え切れず、それをこっそりTwitterに投稿した。
しかし、実際に投稿を始めてみると、妻の言葉に対して共感の声が多く集まってきたんだ。
著者も共感の声を受けて「自分が間違っていたのではないか」と考え直すきっかけになったといっている。
今回は@wifeiskingさんの書かれた「妻のパンチライン」について解説していく。
この本を通して、妻が夫にどうして欲しいと思っているのかを知ることができ、より良い夫婦関係を築くヒントになるだろう。
全国の妻が夫に言いたかったこと
この本は一言でいうと「妻が夫に対して何を考えているのかをまとめた本」だ。
@wifeiskingさんは妻から毎日浴びせられる言葉に耐え切れず、それをこっそりTwitterに投稿した。
実際に投稿を始めてみると、妻の言葉に対して共感の声が多く集まってきたんだ。
その中には「それ、私がいいたかったことだ!」という声が多く見受けられたという。
つまり著者の妻が言っていたことは「全国の妻が夫に言いたかったこと」だったというわけだ。
妻の気持ちを知ることは、夫にとって夫婦関係を見直す第一歩だ。
著者も共感の声を受けて「自分が間違っていたのではないか」と考え直すきっかけになったといっている。
結婚はゴールではなく始まり
初めに言っておくと、結婚とは恋愛のゴールではない。むしろ始まりだ。
そして結婚生活が始まるとあなたはこう思うだろう。
「こんなはずじゃなかった」と。
結婚とは共同創業
そうならないために、結婚とは「共同創業」と考えることが大切だ。
あなたと奥さんは、ともに「家庭」という会社を立ち上げた共同創業者になるんだ。
家庭を今後どうしていきたいか二人で同じ目的を共有しあい、それに向かって家庭を運営するんだ。
その中でお互いのスキルや経験をすり合わせ、お互いが支えあって家庭という会社を作り上げていく。
奥さんに甘えていいのは最初だけ
結婚してからやってくる甘い新婚生活もあっという間に過ぎ去る。
最初は奥さんに甘えてばかりでも、それなりにやっていけるかもしれないが、子どもが生まれてからはそれでは上手くいかないことが増えてくる。
子どもを育てるとういのはそれこそ一大事業だからだ。
家庭という会社を安定的に長く運営していきたいなら、妻はビジネスパートナーだということを忘れるな。
夫の仕事は妻の話を聞いてあげること
いい夫とは家事や子育てを一生懸命こなす人間のことではない。
家事や子育てはいざとなればいくらでも外注できる。家事代行とか、ベビーシッターとか方法はある。
そんなことより夫にしかできない仕事がある。
それは「妻に寄り添ってあげること」だ。
これは夫以外の誰にも代わりを務めることはできない。
解決策は求めていない
妻というのは子どもが生まれると、徐々に毎日の生活が子ども中心になっていく。
そうなると最終的に「自分ってなんだっけ?」と突然我に返ってしまうことがあるんだ。
そんな時、夫のやるべき仕事は、ただ妻の話を聞いてあげることだ。
妻は別に普段の自分の頑張りを認めてほしいとか、そんなことは思っていない。
ただ愛する存在である夫に、自分の話を聞いてもらうことで「自分ってこんな人間だったんだ」というのを取り戻したいだけなんだ。
だから妻が何か言いたげにしていたら「ちゃんと子育ても家事も手伝っているからいいだろ?他に何が不満なんだよ?」なんて思わずに、相手の話を聞いてあげよう。
きっと妻からの信頼を得られるようになるだろう。
時間がなくてもFTは確保する
FTとは「夫婦タイム」のことだ。
夫婦というのはお互いが忙しいとつい話す時間が減り勝ちになる。
するとお互いがお互いに不満を抱えたり、悩みを相手に相談できなくなって最終的に心を閉ざしてしまう。
だから時間がなくてもFTだけは定期的に確保すると決めよう。
FTは大切な話をしなくてもいい
FTでは大切な話をしなくてもいい。
お茶とかお酒でも飲みながら、友達や恋人の時のようにおしゃべりするだけでいい。
それだけでもお互いの愛情も深まって、抱えていた不満や悩みが勝手に解消されることもあるだろう。
勝ち負けを決める夫婦喧嘩はしてはいけない
やってはいけない夫婦喧嘩というものがある。
それは「勝ち負けを決める夫婦喧嘩」だ。
わかりやすい例でいうと、「どっちの方が稼いでいる」とか、「どっちの方が家事を頑張っている」みたいな感じだ。
こんな感じでお互いの頑張りや協力の度合いを主張しあう喧嘩は不毛だ。
二人はかけがえのないチームメイト
大事なのは勝敗ではなく「チームの力で課題を達成していくこと」であって、その過程でどっちがどれだけ頑張ったから偉いとか立場が上とかじゃない。
大谷翔平だけ活躍しても勝てない試合があるように、大谷がチームメイトにボロクソ言っていたら勝てる試合も勝てなくなるだろう。
それをわかっていても、相手がうまく動いてくれないときは、ついイライラしてしまって「何で自分ばっかり!」と思ってしまうこともあるだろう。
なぜこの人を好きになったのかを思い出す
そんな時は、であった頃のことを思い出して「なぜこの人を好きなのか」ということをもう一度考えてみるといい。
家事はからっきしでも、「思いやりがある」とか、「人を楽しませるのが上手」みたいにその人の素敵なところを思い出せるはずだ。
そうすれば気分も落ち着いて「夫婦でまた頑張ってみよう」というモチベーションも沸いてくるだろう。
情熱がなくなったら会社は倒産する
家庭は小さな会社だということは前述したとおりだが、ビジネスを立ち上げる人には2通りの人間がいる。
情熱とビジョンがある人を選ぶ
「資本があるから社会を変えようとする人」と「社会を変えたいから資本を調達する人」だ。
この2タイプなら後者を選べ。
そういう人間の手元には「俺はこんな社会が作りたいんだ!」という明確な未来像と強い情熱しかない。
それだけでは心もとないように見えるが、しかしこれこそが会社を長く続けていくためには最も大事なことなんだ。
大事なのは価値観があうかどうか
最初にいくらお金があっても、社長に情熱がなくなった段階で会社の価値は落ち始める。
そうするとそのうち会社を他の人に売ったりしてしまうだろう。
だがしっかりとした未来像をもっていればその会社はそれに向かって進み続けられるし、周りもそんな強い情熱を持っている人についていきたくなるものだ。
だから長い目で見るとそういう会社ほど長く残っていたりする。
情熱というのは時間とともに枯れてしまいやすい。
だからこんな風に強い情熱を長い時間持ち続けられる人というのはそれだけでもの凄い才能なんだ。
結婚も同じだ。もしそいういう人がいて価値観が合うなら、将来性を見越して青田買いしてしまえ。
子育ては母親だけの仕事じゃない
子育てというのは会社の命運をかけた新規事業だ。
初めての子育てともなると、右も左もわからない状態だろう。
なのにいきなり実践に放り込まれるわけだ。
子育てというのは死ぬほどしんどい
来る日も来る日もミルクやらおむつやらのお世話をしたり、夜中に子どもが突然泣き出したり、正直全く休まる暇がない。
それに子どもというのは数日とか数か月で育つものでもない。
子どもが成人するまでと考えると20年間も責任を持ち続けないといけないわけだ。
だから子育てというのは正直死ぬほどしんどい。
子育てには夫も参加するのが当たり前
これを「子育ては母親の仕事だろ」とかいって母親にすべて押し付けてみろ。
会社をかけた一大プロジェクトを全て新人ひとりにやらせるようなものだ。
さらにこの新規事業もやりつつ普段の家事なんかもこなさなければならない。
会社で考えたらあり得ない状況だが、母親というのは常にこんな状況で戦っているわけだ。
そう考えると子育てには夫も参加するのが当たり前だと思わないか?
子育てという新規事業も「夫婦でどう乗り越えていくか」という視点で考えるべきなんだ。
3歳になるまでは子どもを叱るな
子どもにとって生まれてからの3年間は、いうなれば「世界の広さを体感する時期」だ。
この世に生まれてきたばっかりなんだから、当然世界のことなんてわかるはずもない。
だから色んなものを触れたり、体験したりして「世界ってこういうものなのか」と身をもって知るわけだ。
子育てで大事なのは忍耐力
好奇心のままに動くから水をこぼしたり泥だらけになったり、勝手にいなくなったり、親に迷惑をかける行動もあるだろう。
だがそれもすべての子どもたちにとっては「世界を知るための行動」なんだ。
だから3歳になるまでは子どもを叱るな。
子どものお願いもなるべく聞いてあげろ。
中には「何でそんなことをするの?」と思ってしまう行動もあるかもしれないが、そこは大人の忍耐力で耐えるんだ。
叱ると子どもの好奇心を制限してしまう
この段階で「あれはやるな、これもやるな」と子どもを叱ってしまうとできないことが増えて、それが子どもの好奇心を制限してしまうことになる。
子どもをのびのびと育てたいなら、親は忍耐力をもって子どもと接しよう。
パートナーへの伝え方を考える
夫婦というのは長く付き合っていくパートナーだ。
長く付き合っている友達の扱いがだんだん雑になっていくように、妻に対しても段々そうなってしまいがちだ。
だが、長く一緒にいる間柄だからこそ伝え方は考えた方がいい。
伝えると伝わるは全く違う
例えば仕事が長引いて家に帰るのが22時過ぎになりそうということがあったとしよう。
そんなとき「ごめん、帰るの22時になるわ」とLINEするだけでは足りない。
言い方を変えるんだ。
ポイントとしてはここに必死感や熱量をプラスするといいだろう。
少しの気づかいで伝わり方が全然違う
あなたが仕事をしている間も妻は育児に追われているかもしれない。
そんな中で用件だけの連絡をもらったら「私も忙しいのにな」という気持ちが芽生えてしまうだろう。
だがそこで、「この一押しで仕事が決まりそうだから!」みたいな熱量のある一言があれば妻も「よっしゃ」頑張れ!という気持ちになれるわけだ。
こんな感じで伝え方を工夫すれば相手の気持ちもポジティブに変えることができるわけだ。
長く付き合っていく関係だからこそ、少しだけ気を使って相手への伝え方を考えられるといいだろう。
インプレッション
今回は@wifeiskingさんの書かれた「妻のパンチライン」について解説したが、結婚は恋愛の延長線ではないというのはホント。
どんなに仲の良い夫婦でも、お互いに異なる環境で育ち、違った価値観を持っている。
価値観の押し付け合いは争いしか生まない、不毛なやりとりだ。
夫婦の時間を大切にしよう
だから、本書で紹介されていたような「夫婦タイム」の時間を設けることはとても大切だと思う。
実際俺は、夕飯を妻と食べる時間を大切にしていて、飯を食いながら録画したドラマやアニメを見ながら何となく話したりして時間を過ごしている。
好きの反対は無関心
好きの反対は無関心という言葉があるように、相手に対して無関心に思うようになってしまったら終わりだ。
一緒に暮らせば誰でも相手に不満が募るもの。
相手が何を考えているかわからない、何も話してくれない、どうせ話しても無駄だろうという風に考えがちになるんだけど、夫婦の時間をちゃんと設けることで、それとなく相手に伝わったりするから本当に大事。
親しき中にも礼儀あり
長く付き合っている友達の扱いがだんだん雑になっていくように、妻に対しても段々そうなってしまいがちだ。
「親しき中にも礼儀あり」ということわざの通り、親しい人にこそ思いやりや愛情をもって接することが本当に大切なんだと思う。
何でかというと、当たり前にしてくれていた事をしてくれなくなると、それが凄い不満につながるからだ。
昔はしてくれたのにな、今はしてくれなくなっちゃった、もう私の事に興味なんか無いのかしら。
そんな風に相手に思わせてしまう原因は、あなたの日ごろの振る舞いなんだ。
当たり前の日常もいつか必ず終わる
日常を過ごしていると当たり前にあると思っていることが、突然無くなってしまうことが人生にはある。
それは親だったり、家族だったり、自分自身だったりする。
俺はオヤジが癌の宣告をされてからあっと言う間に亡くなってしまった事を経験している。
オヤジはもう普通に高齢者だったし、タバコも酒もしていたし、お世辞にも健康的ではなかったから、いつかは死んでしまうとは思っていたけど、本当にあっという間に死んでしまった。
自分が癌になるなんて思ってもいなかった
また、俺自身は健康優良児を自負しているんだけど、34歳の時に下腹部が長いこと痛むことがあって病院で検査をしたことがある。
診察の時に大腸がんの可能性や、腎臓不全なんかの可能性を指摘されたので、本当に怖かった。
まだまだ未来があると思っていた自分の時間が、もうちょっとで無くなってしまうのかと思うと、本当に怖かった。
一緒にいてくれるだけで幸せなこと
結果として大きな病気ではなかったんだけど、自分も、自分の親しい人たちも、いつかはいなくなってしまうのであれば、妻に対するイライラは本当に些細なことに感じるようになる。一緒に居てくれるだけで幸せなことなんだと心から思えるようになるんだ。
だから、あなたがもしパートナーと最近うまくいっていないようなら、ぜひ夫婦の時間を設けて、くだらない話をしてみてほしい。