今回は、先日5月22日に発売されたばかりの新型ワイヤレスイヤホン、ANKER Soundcore Liberty 5 のレビューをしていきたいと思う。
前作「Soundcore Liberty 4」の発売から2年半がたち、このイヤホンを心待ちにしている人も多いと思う。
今回はそんな最新機種の性能を、前作と比較して、何が変わり、何が変わらなかったのかについてを解説する。
Soundcore Liberty 5 の良い点
- 価格が前作から据え置き（14,990円）
- 音質が前作から改善
- ノイキャンが強力になった
Soundcore Liberty 5 のイマイチな点
- 外観は前作の方がカッコイイ
- 取り回しのしやすさは前作の方が良い
- DOLBY AUDIOは使い物にならない
前作「Soundcore Liberty4」もかなり優秀なイヤホンだったが、今回紹介する「Soundcore Liberty5」も、音質、ノイキャンを始めとしてパワーアップしている。
前作から価格据え置きで発売されているのも嬉しいポイントだ。価格が値ごろになったタイミングで狙ってもいいだろう。
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Soundcore Liberty5のスペック表
まず最初に、「Soundcore Liberty 5」のスペックを、前作「Soundcore Liberty 4」と比較してみよう。
| 特徴 | Soundcore Liberty 5 | Soundcore Liberty 4 |
|---|---|---|
 |  | |
| 発売日 | 2025年5月 | 2022年10月 |
| 価格 | 14,990円 | 14,990円 |
| 装着方式 | カナル型 | カナル型 |
| ドライバーサイズ | 9.2mm | デュアルドライバー |
| ANC | UNC3.5 | UNC2.0 |
| 外音取込 | あり | あり |
| 充電端子 | USB Type-C | USB Type-C |
| 再生時間（単体） | 12時間 | 9時間 |
| 再生時間(ケース) | 48時間 | 28時間 |
| ワイヤレス充電 | 対応 | 対応 |
| マルチポイント | 対応 | 対応 |
| 防塵防水 | IP55 | IPX4 |
| 重量 | 約5g（片耳）／55g（充電ケース込み） | 約5g（片耳）／58g（充電ケース込み） |
「Soundcore Liberty 5」と「Soundcore Liberty 4」をスペックを比較してみると、ＡＮＫＥＲが「すべてが進化」と豪語するように、確かにカタログスペック上はあらゆる機能が進化しているように見える。
アクティブノイズキャンセリングは、最上位機種「Soundcore Liberty 4 Pro」と同じウルトラノイズキャンセリング3.5を搭載し、性能が向上した。
音質についてはデュアルドライバーからシングルドライバーに変更された点が気になるが、バッテリーや防塵防水性能は、イヤホンを水で洗い流せるレベルの IP55 に向上したのは良い点だ。
Soundcore Liberty5 の外観・付属品
まず最初に外観を確認していこう。
「Soundcore Liberty 5」は引き続き上位グレードに位置付けられているため、上質な外観をしている。
ただし、個人的には前作の方が好み、というか品質が高い。
Soundcore Liberty5 のイヤホンケース
イヤホンケースはマットなボディに銀色のラインが入ったフォルムが健在だ。
ただし、前作より金属部分がくすんだ色合いになっており、よく言えば落ち着いた印象、悪く言えば質素な印象になった。
このあたりの好みは人それぞれだと思うが、個人的には前作の方が良かった。
また、イヤホンケースは前作から若干巨大化。そして若干角ばった。 ほんの一回り程度の違いではあるが、握ってみるとまぁまぁデカくなった印象を受ける。
ケースの開閉は前作と同じスライド式。この方式は非常に使い勝手が良い。
ただし、繰り返しにはなるが、ケースが巨大化したことに伴い、このスライド式の開閉も若干やりづらくなってしまった印象がある。
また、フタを開いたときの裏面のエッジ部分の処理が甘いのが非常に気になる。
バリがあるわけではないが、加工が甘く、フタを開いたときに指を切るんじゃないかと心配になるレベルで鋭い。
前作が素晴らしかっただけに、悪目立ちしてしまっているポイントだ。
Soundcore Liberty5 のイヤホン本体
そして次にイヤホン本体をだが、こちらも前作とほぼ変わらずお洒落な外観だ。
光沢感があるが安っぽさがなく、よく見てみると、表面が透明な素材で覆われていて、まるで薄いガラスでコーティングしているような作りになっており、非常に質感の高い印象を受ける。
イヤホン本体も若干スティックの部分が長くなった。耳からうどんが飛び出る量は増えたが、操作性が上がったのでこれはトレードオフ。
Soundcore Liberty5 の付属品
付属品を並べるとこんな感じ。
イヤホン本体以外には、充電用の「タイプA to Cケーブル」、イヤーピース３種類、説明書及び保証書になる。
イヤーピースについては、XXS,XS,S,L,XLサイズ、そして本体付属のMサイズの合計6種類。
イヤーピースは、前作は特殊構造の専用モデルだったものが、今回は通常の丸形のものに変更された。
フィット感については前作の方が圧倒的に良い。この点だけでもあえて前作を買うだけの価値があるとすら思える。
コスト削減のために仕方がない部分もあるが、「Liberty」シリーズは高級機を謳うモデルなので、ここはケチってもらいたくな点ではあった。
Soundcore Liberty 5 の機能性
ここからは「Soundcore Liberty 5」 の機能面ついて解説をしていく。
| 特徴 | Soundcore Liberty 5 | Soundcore Liberty 4 |
|---|---|---|
| | |
| 発売日 | 2025年5月 | 2022年10月 |
| 価格 | 14,990円 | 14,990円 |
| 装着方式 | カナル型 | カナル型 |
| ドライバーサイズ | 9.2mm | デュアルドライバー |
| ANC | UNC3.5 | UNC2.0 |
| 外音取込 | あり | あり |
| 充電端子 | USB Type-C | USB Type-C |
| 再生時間（単体） | 12時間 | 9時間 |
| 再生時間(ケース) | 48時間 | 28時間 |
| ワイヤレス充電 | 対応 | 対応 |
| マルチポイント | 対応 | 対応 |
| 防塵防水 | IP55 | IPX4 |
| 重量 | 約5g（片耳）／55g（充電ケース込み） | 約5g（片耳）／58g（充電ケース込み） |
機能面に関してはあらゆる面において前作よりパワーアップしている。
特にノイキャン性能については、最上位機である「Soundcore Liberty 4 Pro」と同じ、「ウルトラキャンセリング3.5」を搭載している。
Soundcore Liberty 5 のノイキャン性能
Soundcore Liberty 5は独自規格「アクティブノイズキャンセリング3.5」を搭載している。
これは、周囲の騒音環境に合わせて、ノイキャンの強さを自動調整してくれる優れものだ。
前作に搭載されている「アクティブノイズキャンセリング2.0」と聞き比べてみると、確かにノイキャンの強度は強くなっている印象で、音が歪んでいる印象も少ない。（高音は変な音で聞こえてきたりするので、気持ち悪さがないわけではない。）
Soundcore Liberty 5 のバッテリー性能
メーカー公称値としては、イヤホン単体で9時間ケース込みで28時間の連続再生、対してSoundcore p40iはイヤホン単体で12時間ケース込みで60時間となっている。
ケース込み28時間でも十分実用範囲だが、半額近い値段で買うことができるp40iと比べてしまうとどうしても見劣りしてしまう。
| 特徴 | Liberty 4 | Liberty 4 |
|---|---|---|
| 再生時間（単体） | 12時間 | 9時間 |
| 再生時間(ケース) | 48時間 | 28時間 |
ただ、「Soundcore Liberty 5」はワイヤレス充電に対応をしているので、バッテリーに関して不満がでることはないだろう。
Soundcore Liberty 5 のワイヤレス充電
もはやイヤホンには必須級の機能。それがワイヤレス充電だ。
ワイヤレスイヤホンはそもそもバッテリー容量が少ないから、ワイヤレス充電でも短時間で実用的な充電が可能だ。
ちなみに、有線での充電の場合は、10分で5時間の使用ができる急速充電に対応している。
Soundcore Liberty 5 のマルチポイント接続
マルチポイント接続とは、同時に複数台のデバイスにペアリング可能な接続方法のことで、「Soundcore Liberty 5」は同時に２台のデバイスと接続可能だ。
もともと前作でも２台の接続が可能であったが、「Soundcore Liberty 5」では、高音質のコーデック規格「LDAC」での同時接続が可能だ。
ただし、iPhoneの場合はそもそも「LDAC」には対応をしていないので、ほとんどの人には影響がない部分だ。
Soundcore Liberty 5 の音質
そして、一番気になる音質なのだが、これは明確に改善したといっていいだろう。
前作の「Soundcore Liberty 4」は、高音が耳に突き刺さるのがどうしても気になり、長時間の使用に耐えられないのが最大のデメリットだった。
「Soundcore Liberty 5」では、ドライバーを見直し、9.2mmのシングルドライバーに変更をしたことで、音質を改善したとしている。
また、本作はバスレフ構造という、スピーカーなどにも採用されている低音を増強する機構を採用したことで、低音域の音質もカバーしたことが特徴だ。
実際に聞いてみた感想としては、女性ボーカルのハイトーンな歌声でも、高音が耳に刺さるような感覚はなかった。音量を過剰に大きくするとさすがに違和感が出てくるが、本作はノイキャン性能も高く、そもそも音量を大きくする必要がないため、耳に優しいとも言える。
また、本機の売りである「DOLBY AUDIO」についてだが、正直使い物にならない印象だ。
空間オーディオの一種なのかもしれないが、音にエコーがかかったような感じで、音質が良くなっている印象は全くないし、むしろ聞きづらい。
専用アプリ「Soundcore」
また、ANKERのワイヤレスイヤホンすべてに言えるが、基本的に専用アプリ「Soundcore」を使用するのをおすすめしたい。
特に音質を自分に最適化するイコライザ機能の「Hear ID」を試してみることを強くおすすめする。
また、それ以外にも、再生/一時停止/曲送り といった操作系の割り当てが可能だ。
ちなみに、「Soundcore Liberty 5」だけの機能ではないとは思うんだけど、今回、アプリで聴力を調べる機能がついていた。
この機能もHear ID に生かされるから、やった方がいいと思われる。
ちなみに俺は低音域と高音域が良く聞こえ、中音域がわずかに聞こえずらいらしい。高音が耳に突き刺さるように感じるのは、ここら辺が影響しているのかもしれない。
（結論①）前作Soundcore Liberty 4 から正当進化
というわけでここまで「Soundcore Liberty 5」 についてレビューをしてきたが、コスパ抜群のワイヤレスイヤホンとしてベストセラーになった前作「Soundcore Liberty 4」から、順当に進化をしている。
高音が突き刺さるような感覚があった前作からドライバーを見直し、ノイキャン性能はフラッグシップモデルの「Soundcore Liberty 4 Pro」と同等の「ウルトラノイズキャンセリング3.5」を搭載したことで、実用面において底上げが図られている。
その一方で価格を据え置き「14,900円」で販売をしてきたことは素直に嬉しいポイントだ。
（結論②）15,000円以下のイヤホンとしてコスパ最強
これまで、15,000円以下のイヤホンでコスパ最強の機体を挙げるとすれば、多くのガジェットレビュワーは「Soundcore Liberty 4」の名前を挙げたと思う。
しかし、繰り返しになるが、本機はそのリバティ４から性能が順当に底上げされており、なおかつ価格が据え置かれている。
故に、15,000円以下のワイヤレスイヤホンとして最もおすすめできるのは、この「Soundcore Liberty 5」といって間違いないだろう。
（結論③）Liberty4が勝る点もある
一方で、個人的には「Soundcore Liberty 4」が勝る点もあると思っている。
とはいうのも、リバティ５になってイヤホンケースが一回り大きくなってしまったことで、せっかく便利なスライド式ケースが使いづらくなってしまった感が否めない。
更に、イヤーピースも前作リバティ４の方がフィット感が良く、使い勝手が良かった印象がある。
基本的な機能性は「Soundcore Liberty 5」の方が優秀だが、カタログスペックではわからない良さが「Soundcore Liberty 4」にもあるということは押さえておきたいポイントだ。
まとめ
というわけで、今回はANKERの最新ワイヤレスイヤホン「Soundcore Liberty 5」をレビューしてきた。
ベストセラーだった前作からあらゆる機能が正当進化した本機は、2025年現在において、15,000円以下で買えるコスパの良いワイヤレスイヤホンとして、今後も売れ続けることは間違いなだろう。
一方で、前作から大きく向上した点が無かったのもまた事実なので、アンカーにはこれからも革新的なイヤホン、そして「Soundcore p40i」のようなさらに高いコスパのイヤホン開発を期待したい。
Soundcore Liberty 5
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