普段はガジェットをメインに紹介しているこのブログだが、息抜きというかブログの小ネタとして、登山日誌をちょくちょく投稿していこうと思う。
俺は飽きっぽい性格で、楽器演奏、イラスト、キャンプなど、色々な趣味に手を出してきたんだけど、どれも直ぐに辞めてしまう。なぜなら思っていたよりも辛くて大変だったからだ。
登山は社会人になった頃から手を出し始めて、10年以上経った今も何だかんだ続いていて、珍しく息が長い趣味だ。
高尾山

昨年からYouTubeに手を出して、中々登山をする気力が湧かなかったんだけど、気分転換にパパっと登れる低山に行くことにした。
神奈川県に住んでいると、結構登山先の選択先が豊富で、丹沢山地や、ちょっと足を延ばせば山梨県に、富士山を臨める山がたくさんある。
今回は、誰もが知っていて、世界で最も登山者の多い、そして最も低難易度だと認知されている、東京は八王子市にある「高尾山」に登ってきた。
コースタイム

最初に、この登山のコースタイムを示しておく。(2025年2月17日)
登山口(6:30)- 稲荷山コース - 山頂(8:30)- 下山開始(同) - 4号路(途中で2号路へ分岐)- ケーブルカー高尾山駅(10:00)- 休憩(10:30まで) - 1号路 - 登山口(11:10)
登山口(駅)

朝6時に登山口の駐車場に到着。登山者の朝は早いのだ。
世界一登山者が多い山であっても、2月の閑散期、そして月曜日ということで、人はめっちゃ少ない。

玄関口にあたる京王電鉄「高尾山口駅」はめちゃオシャレ。
週末は阿鼻叫喚の地獄絵図であることは想像に難くない。

高尾山は中腹までケーブルカーで登ることができる。
今回はケーブルカーを使わないで行くけど、ケーブルカーを使った場合、頂上までは1時間もあれば登れてしまう感じ。

運転は8時くらいから。ということで勿論まだ動いていない。
稲荷山コース

高尾山は頂上に登るまでに様々なバリエーションルートが用意されていて、最もポピュラーなのが「1号路」。
「1号路」はかつて1回上ったことがあるんだけど、登山者も多くて道はコンクリ舗装だから、全くオススメできない。
そして今回選択したのが「稲荷山コース」

ルートとしては、他のコースより少し離れた所を歩く分、より自然に触れられる感じ。

コースの入り口は、メインの1号路とは逆側、そして道を逸れて登る感じなので、登山者が少ないというメリットがある。
登山において、人が少ないというのは非常に大事。勿論装備は整えた上での話。

登り始めるとすぐにキツネっぽいお地蔵さんが2体鎮座した祠がある。
登山の安全を祈願して登頂開始。(6:40)

それにしてもあったかそうな装いですね。

「ひさじまたくま」君、優しい。

「稲荷山コース」をちょっと登れば、れっきとした登山ルートだっていうことにすぐ気が付く。
感覚としては丹沢山地の山々に近い。

登山道は所々、木の板でできた階段が出現する。

頑張って管理している方だと思うけど、不安定な足場が結構多くて、グラグラする。
油断していると足をひねる可能性がある。

そのほかにも、いたるところに枯死した木が点在しているのが嫌でも目に付く。
登山道の管理は多分多摩市で、土地の所有者は別。だから危ない木があっても勝手に伐採できない。

だからこうやって警告が張られているんだけど、一向に切られる気配はない。地主は強い。

所々にこうやって看板がある。ちょっと休憩したいような所にあるので、非常に良い。
おっさんになると、知識欲が増えるから、思わず立ち止まって読んでしまう。

高尾山を構成しているブナの林は非常に良く手入れされている。
木は、きちんと手入れしないと枝が好き勝手に伸びて、鬱蒼とした森になる。
そうすると森の中に光が入らなくなって下草が生えない。
結果として雨水などで土壌が流失して、山が荒廃していく原因になるんだ。

だから、こうやって、しっかりと間伐や枝打ちがされた森は、歩いていても明るい。
下草も生えていて、よく管理された山だとわかる。

登山開始から30分くらいで、中継地の稲荷山展望台に到着。

奇抜なベンチがあるんだけど、考えてみると、知らない人同士だと外側を向いて座り、グループの場合だと内側を向いて座ることができる、中々面白いデザインだなと思った。

八王子の街並みが見えるらしい。

展望はイマイチ。

展望台を後にして先に進む。
朝の陽ざしを浴びた木々の間を抜けるのが非常に心地いい。

ヘビによって牙の位置が違うなんて知らなかったよおじさん。
ちなみに、この登山道では、写真に撮れなかったけど色々な鳥やリスなんかと出くわした。
特に冬の時期は落ち葉が堆積しているから、リスみたいな小動物がいると、茂みの中がガサガサいって結構わかる。この登山道でも3匹くらい発見したし、結構近い距離で見れた。

野鳥なんかも、他の山と比べて、かなり近い距離にいるなっていう印象があった。
腹が白いずんぐりむっくりしたやつがめちゃ可愛かったんだけど、あれは何て名前の鳥だったんだろうか。

非常に良い休憩スポット。

そしてカッコイイボディの木。

あっという間に頂上に着いちゃうよ。

ラスボスは長い階段。

長い階段の先には。

高尾山の山頂に到着。(8:28)
ゆっくり登って2時間弱で登頂。
富士山まで見えていて非常に良い。

お店は全然やっていない。

ビジターセンターも10時からや。

人も全然いない。めちゃ良い。

山頂のトイレはめちゃきれい。
下山

下山ルートは登りと違って「4号路」を選択。理由はつり橋があるから。
それ以外の理由なんて不要だぜ。

降りていきます。

4号路も歩きやすい道。だけど、がけ側が結構切り立っているので、油断して落ちたら死ぬ可能性も十分にある。

そういえば登山道でちょいちょいみかけたこのウンコ。かなり目につくところにわざわざ用を足した奴は誰なのか結構気になっていた。
鳥にしてはでかいし、鹿みたいに丸いウンコじゃない。多分小動物系だろうと予測。

答えは4号路にあったこの看板に書かれていた。犯人は「テン」っぽい。
道の目立つところにわざわざウンコをするなんて、いい趣味を持っている。

そうこうしているとつり橋が見えてくる。

「みやまばし」。結構しっかりとした吊り橋だった。
吊り橋は維持をするのにめっちゃお金がかかるんやで。

橋を過ぎると、中々ダイナミックに木が折れている箇所があった。
自重に耐えられなくなって割けた感じに折れている。

めっちゃでかい。直径1mくらいか。こんなんが裂けて折れてきたらひとたまりもないわ。

4号路は登山口まで続いているわけじゃなくて、途中で1号路とぶつかる。

近くに2号路に分岐して更に降りられる道があったので、今回はそっちへ行く。

2号路を少し行くと、めちゃ面白い形の木が出現する。

元々一本の木だったのか、それとも複数の木が合体してできているのか。不思議な形だ。

2号路はところどころに倒木があって結構危険。
私有林なんだろうけど、こういう木ぐらい、管理者権限で伐採できないのかなって思う。

2号路の終盤には「蛇滝」っていうのが見れるルートに分岐している場所がある。

ちょっと行ってみたんだけど、滝っぽいのは見つからなかったし、めっちゃ下るから途中であきらめて引き返すことにした。

最終的には2号路も、ケーブルカー「高尾山駅」付近で1号路に合流をする。

時刻は10時くらい。ケーブルカーからは人がドンドン降りてくる。

小腹が空いたので、美味しいものを食べるよ。

ケーブルカーから降りたJKたちがはしゃぎながら食っていたチーズタルト(300円)。
生地が硬い奴じゃなくて、サクっと触感で軽い。中からあったかいクリームチーズがどろーっとあふれ出てきて、めちゃ旨い。

食べログ100名店のたんご(400円)。タイミングが悪いと15分待つ。

なかなかでかい。クルミ味噌(手前)と、醤油(奥)。
クルミ味噌は、群馬名物焼き饅頭と同じ味。塩味が強くて登山後のカラダに染み渡る。団子は炭火で焼かれていて、表面はこんがり、なかはモチもちでびよーんと伸びる。
米の甘みを感じる深い味わいで非常に美味。
醤油ダレは、塩味控えめで、団子の甘みを非常に強く感じることができる。旨い。

腹ごなしが終わって、1号路をひたすら下る。登山口駅まで2.4kmくらいある。
これくらいの時間になると人がもっといるかと思ったんだけど、意外とそんなでもない。

最終的に登山口に到着したのは11時過ぎ。
団子とか食ってていたこともあるけど、まぁまぁ時間かかった印象。
下山後

下山後は、神奈川方面へ帰路。
温泉は七沢温泉の「七沢荘」。ここは大学生の頃から行きつけの、ちょっと変わった温泉。
お湯がとにかくぬるぬるで、いい感じの日帰り温泉宿だったんだけど、今はだいぶ有名になってしまって、金儲けに走っているのが残念。

休憩所に三毛猫を発見。初めて見る。オーナーの道楽で飼い始めたのか。
俺はびっくりするくらい犬によく吠えられるんだけど、猫には逃げられない方だと思う。
この猫はかなり人に慣れていて、ひとしきり遊んで帰ろうとしたら、フロントまで付けてきた。

どうやら七沢荘で飼っているわけじゃなくて、いわゆる地域猫らしい。
名前は「ハナちゃん」。いつも館内にいるわけじゃないから、会えたらラッキー。

七沢に来たら、ここにもぜひ寄ってほしい。ラーメン屋「ZUNDBAR」。
ラーメンチェーン店「AFURI」の総本山。七沢荘の親戚がやっているらしい。真偽不明。

ラーメンは「塩」か「しょうゆ」の2種類。あとはつけ麺とか、季節の変わり種がある場合もある。
おすすめは「ラーメン」の「塩」、「淡麗」。淡麗は油の量を指す。
麺は全粒粉のような穀類が練りこまれた細麺で、麵だけでめちゃ旨い。
そしてスープは雑味が無く、出汁は野菜からとったんだろうなっていう感じの深い味わい。思わず飲み干してしまう美味しさ。

ただし、超絶ド田舎にありながら、この店の値段設定はかなり強気。ノーマルのラーメンで1,190円。
もともと800円くらいだったのが、あれよあれよと値上げを続け、ついには1,000円の大台を突破した。
毎日食べるには勿論無理だが、旅行先で食べるちょっと贅沢なゴハンとしてはアリ。