パソコンを購入する際に、CPU や グラフィックボードにお金をかけすぎて、キーボードやマウスはテキトーに選んで失敗をしてしまった、っていうのはよく聞く話だ。
実際に俺も初めての自作パソコンを組んだ時に「キーボードなんてどれも変わらんやろ」ってAmazonで適当に選んだら見事にハズレを引いてしまった。
今回は、そんな軽く見られがちだけど、意外と大事なキーボード選びのポイントと、用途別におすすめのキーボードを紹介する。
キーボード選びのポイント
パソコンのキーボードを選ぶ際には、以下のポイントを考慮すると自分に合った製品を選びやすくなる。
1. 用途を明確にする
キーボード選びでまず大事になるのは「用途を明確にする」ことだ。
ゲームをするのか、officeなどの軽作業で使うのか、ブログやプログラミングなどで長時間使用するのか、そして持ち運びをするのかで選ぶポイントが変わってくる。
- 一般的な使用(Web閲覧、メールなど)
手頃な価格で基本的な機能が揃ったもの。 - タイピング(文章作成、プログラミング)
長時間使う場合、快適さやキーの打ち心地が重要。 - ゲーミング
反応速度やキーのカスタマイズ性、RGBバックライトがポイント。
一般的な仕様であれば、5,000円以下でも使いやすく、高機能なモデルが多数ラインナップされている。
一方、クリエイターやゲーミング用途の倍は、耐久性やカスタマイズ性、疲れにくさが重要視されるため、少し値段が張る。
2.ケーブルの有無
キーボードはケーブルがある有線モデルと無線モデルがある。一般的には無線タイプがおすすめだが、ゲーミング用途の人は有線タイプを選ぼう。
有線式
有線式のキーボードの特徴は、電池不要で安定した接続が可能なところだ。
特に、コンマ数秒の戦いになるゲーミング用途の場合は、有線式のキーボードを選択した方がいいだろう。
- ケーブルを差し込むだけで接続が簡単
- 電池不要で、安定した接続が可能
- ケーブルの煩わしさがある
- 耐久性がやや劣る。
無線式
無線式キーボードのメリットは何といっても配線がないため、デスク周りをすっきりさせることが出来る点だ。
また、パソコン本体と離れていても使用することができるため、パソコンの画面をテレビに映して、ソファで座りながらキーボードを打つなんてことも可能だ。
- ケーブルがないので、パソコン周辺がすっきり
- スマホやタブレット端末との接続が可能
- 電池の交換もしくは充電が必要
3. キーボードの構造(キースイッチ)
キーボードの構造は、キースイッチと呼ばれ、キーを押してから入力信号になるまでの仕組みの違いによって、大きく3種類に分けられる。
この構造の違いが、性能差や価格差に表れるから、それぞれの仕組みや特徴を確認しておこう。
- メンブレン式
- 簡単な構造なので、生産費が安く、液体こぼしにも強い
- 静音で価格が安い。
- 一般用途向け。
- 耐久性がやや劣る。
- メカニカル式
- キーを押すと機械式スイッチが接点に触れて入力を認識する。
- キーごとにスイッチがあるため、耐久性が高く打鍵感が優れる。
- しっかりした底打ち感と高耐久性を備える。
- 赤軸(静音)、青軸(カチカチ音がする)、茶軸(中間的な打鍵感)など選択肢が多い。
- パンタグラフ式
- キーの支持構造をX型(=パンタグラフ)にしたことで、薄型化を実現。
- ノートPCに近い薄型キー。タイピングが軽快。
- メンブレンよりも反発力が弱く、軽い打ち心地。
- 薄くコンパクトで持ち運びしやすい。
- 静電容量無接点方式
- 物理的な接点がなく、パーツの金属部分同士が近づいたときに電気が流れてキー入力を認識する仕組み。
- 耐久性が非常に高く半永久的に使用できる。
- 独特の打ち心地。
- プロフェッショナル用途。
4. キー言語配列
日本国内で使用されているキーボードの配列は、「日本語配列(JIS配列)」と「英語配列(US配列)」の大きく2つに分けられる。
プログラミングなど、特別な用途でなければ「日本語配列」を選ぼう。
- 日本語配列(JIS配列)
通常はこちらを選ぶ。ひらがな表示あり。Enterキーが大きい。 - 英語配列(US配列)
プログラミングや英語入力がしやすい。
5. 追加機能
- マルチペアリング
複数のBluetooth機器とのペアリング設定を記憶できる機能。 - デバイス切り替え機能
Bluetooth接続先の“親機”をボタンひとつで切り替えられる機能。 - 角度調整機能(チルトスタンド)
傾斜をつけることで、タイピングがしやすくなる。 - 防水・排水機能
水洗いができる。メンテナンス性に優れ、清潔。 - タッチパッド
スマートフォンを使う際によく行う、スワイプやタップで操作することができる。 - バックライト搭載
暗闇の中でも操作しやすい。ゲーミングキーボードに多い。
主なメーカー
主な人気のキーボードメーカーは次の通り。
- ロジクール(Logicool)
「使いやすさ」「信頼性」「デザイン性」を重視した製品を展開するスイスの会社。
特にキーボードやマウスといったPC周辺機器では業界のリーダー的存在と言える。 - エレコム(ELECOM)
大阪に本社を置く国産メーカー。コストパフォーマンスが良く、高い信頼を得ている。
特に、初心者や家庭向けのPC周辺機器やモバイルアクセサリでの評価が高い。 - 東プレ(Topre)
東京都に本社を置く1935年創業の国産老舗メーカー。
タイピングの快適さと耐久性を追求した高品質な製品で評価が高い。
静電容量無接点方式を採用する「Realforce」シリーズは、高級キーボードの代名詞。 - Razer(レイザー)
ゲーミングデバイスやアクセサリを専門とするアメリカのブランド。
独自の技術やカスタマイズ性に優れたデザインで、ゲーマーから支持されている。
おすすめキーボード
ここからは各用途別のおすすめキーボードを紹介していく。
一般用途(コストパフォーマンス重視)
Logicool K295
Logicool K295 Silent Wireless Keyboardは、ロジクールが提供する静音性と使いやすさを重視したワイヤレスキーボードだ。特に静かなタイピングが求められる環境(オフィスや家庭など)で人気がある。
- 静音設計: 従来品に比べ操作音を90%削減。
- フルサイズレイアウト: 日本語配列で、8つのショートカットキーとテンキーを搭載。
- ワイヤレス接続: 最大10メートルの範囲で使用可能。
- 防水設計: 水をこぼしても安心な耐水設計。
- 長寿命バッテリー: 単四電池2本で、約36ヶ月の使用が可能。
- 軽量でコンパクト: フルサイズながら薄型設計でコンパクト。
- その他: 8度の傾斜を付けることができる。
主なスペック
項目 | 詳細 |
---|---|
接続方式 | ワイヤレス(2.4GHz USB) |
サイズ | 441 x 149 x 18 mm |
重量 | 約498 g(電池を含む) |
バッテリー | 約36ヶ月(単四電池2本) |
防滴仕様 | あり |
静音性 | SilentTouchテクノロジー搭載 |
互換性 | Windows 7/8/10/11、ChromeOS等 |
BUFFALO BSKBBシリーズ
「BUFFALO BSKBB325」は、携帯性、マルチデバイス対応、静音性を備えたコストパフォーマンスの良いキーボードだ。
特に、外出先での作業やタブレット・スマートフォンと併用する場合に適している。日常的なタイピング作業を手軽に行いたい方におすすめのモデルだ。
- 静音設計: 静音性の高いパンタグラフ方式。
- キー配置: フルサイズに近い配列ながらもコンパクトにまとまったデザイン。
- ワイヤレス接続: Bluetooth 5.0に対応しており、最大3台のデバイスをペアリング可能。
- 防水設計: 水をこぼしても安心な耐水設計。
- バッテリー: 単四電池2本で、約6ヶ月の使用が可能。
- 軽量でコンパクト: 薄型・軽量(約280g)のため持ち運びに便利。
- その他: ワンタッチで接続機器を切り替え可能。
主なスペック
項目 | 詳細 |
---|---|
接続方式 | Bluetooth 5.0(3台まで切り替え) |
キー構造 | パンタグラフ方式 |
サイズ | 約288 × 121 × 21 mm |
重量 | 約280g(電池含む) |
バッテリー | 約6ヶ月(単4電池2本) |
対応OS | Windows、macOS、iOS、Android |
付属品 | 単4電池2本、取扱説明書 |
クリエイター向け(タイピング)
東プレ REALFORCE R3
打鍵感、耐久性、カスタマイズ性を重視するユーザーにとって最高峰のキーボード。特に東プレの代名詞ともいえる静電容量無接点方式は、キーの底打ちが不要で、軽快かつ疲れにくい打鍵感。5000万回以上の耐久性を実現。ゲームやプログラミング、タイピング作業においても高精度な入力を提供してくれる。
- 静電容量無接点方式スイッチ: キーの底打ちが不要で、軽快かつ疲れにくい打鍵感。
- APC機能: アクチュエーションポイントチェンジャー。キーの反応する深さを1.0mm~3.0mmの範囲で調整可能。
- ワイヤレス接続: 有線と無線に対応。
- 防水設計: 水をこぼしても安心な耐水設計。
- その他: 無線では最大3台のデバイスを切り替え可能。
主なスペック
項目 | 詳細 |
---|---|
スイッチ | 静電容量無接点方式 |
接続方法 | Bluetooth(無線) / USB(有線) |
APC機能 | 1.0mm~3.0mm(調整可能) |
バッテリー | 約6カ月 |
対応OS | Windows、Mac、Linux |
静音モデル | あり |
重量 | 約1.4kg |
サイズ | 約455 × 142 × 30 mm |
ゲーミング用途
ロジクール(Logicool) G913
ワイヤレスながら遅延の少ない独自技術「LIGHTSPEED」を採用したロジクールのゲーミングキーボード。テンキーレスでコンパクトなサイズが魅力。
- 高速・安定したワイヤレス接続
LIGHTSPEEDによるゲーミング向けの低遅延ワイヤレスが特長。 - 薄型メカニカルスイッチ
滑らかな打鍵感と薄型設計で、長時間の使用でも疲れにくい。 - 多彩なカスタマイズ
RGBライティング、プログラマブルキーで自由度が高い。 - 高級感のあるデザイン
スタイリッシュな見た目で、オフィスや家庭でも違和感なく使える。
主なスペック
項目 | 詳細 |
---|---|
スイッチ | GLメカニカルスイッチ(Clicky/Tactile/Linear) |
接続方式 | LIGHTSPEEDワイヤレス、Bluetooth、有線 |
バッテリー | RGBオンで約30時間、オフで最大120時間 |
サイズ | 475 x 150 x 22 mm |
重量 | 約1025g(ケーブル含まず) |
対応OS | Windows 7以降、macOS 10.11以降、ChromeOS |
ソフトウェア | Logicool G HUB |
まとめ
キーボード選びで大事になるのは「用途を明確にする」ことだ。
ゲームをするのか、officeなどの軽作業で使うのか、ブログやプログラミングなどで長時間使用するのか、そして持ち運びをするのかで選ぶポイントが変わってくる。
- 一般的な使用(Web閲覧、メールなど)
手頃な価格で基本的な機能が揃ったもの。 - タイピング(文章作成、プログラミング)
長時間使う場合、快適さやキーの打ち心地が重要。 - ゲーム(ゲーミング)
反応速度やキーのカスタマイズ性、RGBバックライトがポイント。
一般的な仕様であれば、5,000円以下でも使いやすく、高機能なモデルが多数ラインナップされている。
一方、クリエイターやゲーミング用途の倍は、耐久性やカスタマイズ性、疲れにくさが重要視されるため、少し値段が張る。
また、打鍵感は実際にタイピングをしてみないとわからないところがあるから、ヨドバシカメラのような家電量販店や、ドスパラのような実店舗で試してみることを強くおすすめしたい。