11月も終盤。年末が近づき、お得なセール「ブラックフライデー」がアマゾン、楽天、家電量販店やアウトレットモール、航空券やコンビニにいたるまで、ありとあらゆる場所で開催をする。
大規模セールと聞くとついつい財布の紐がゆるんでしまい勝ちだがちょっと待ってほしい。その商品、本当に必要だろうか?
この記事では来たるべきブラックフライデーに備えて、これまで俺が実際に使った物の中から「買わなくて良いもの」を10点紹介する。
この記事のポイント
- 買ってもQOLがあがらないガジェット
- 買う理由が値段が安いからなら買うな
- 買わない理由が値段が高いからなら買え
こっちもおすすめ
①4Kモニター

パソコン作業をしていると無性に欲しくなるもの、ぶっちぎり第1位は「4Kモニター」だ。ついつい憧れてしまう4Kモニターだが、一般用途では無用だ。
確かに、フルHDの4倍の解像度を誇る4Kモニターを使えば、写真が綺麗に見え、文字もくっきり見えやすい。しかし、俺は4Kモニターはおすすめしない。

とはいうのも、まずパソコン作業において、27インチの4Kモニター1台を買うのであれば、23.8インチのフルHDモニターを2台買った方がはるかに効率的に作業できる。

仮に、4Kモニターを2枚使おうとすると、テーブルがかなりデカくないと設置できないし、そこそこパソコンのGPUの性能が必要になる。なんとか表示できたとしても、そのせいでレスポンスが悪くなり、作業自体が遅くなってしまっては本末転倒だ。

じゃあ、4Kモニター1枚で何をするかって言われたら、正直やることなんてあんまりない。動画を4K画質でみることなんてほとんどないし、それなら大画面で画質の良いテレビを買ってネットフリックスなんかを見た方が合理的だ。

唯一4Kモニターが便利なのは、そこそこのスペックのノートパソコンを使用していている場合。高性能なノートパソコンの場合は、USBタイプC端子で給電と映像転送を同時に行うことができるので、ケーブル1本でモニターとつなぎ画面を表示することができる。
実際に俺が使っている4Kモニター「DELL S2722QC」はこれができるので買った。
逆に言えばそれ以外の用途であれば4Kモニターなんか不要だ。27インチ以上の大画面ディスプレイが欲しいのであれば選択肢にあがるが、ほとんどの人には、23.8インチのフルHDモニターを2台買ってデュアルディスプレイ環境で作業した方が幸せになれるだろう。
②モニターアーム

パソコン作業をしていると無性に欲しくなるもの第2位が「モニターアーム」だ。しかし、これも不要。
モニターアームのメリットとしては、ディスプレイを自由自在に動かせること。そしてスタンド部分がなくなり、テーブルがすっきりするのがセールスポイント。

実際に俺も最強モニターアームの呼び声名高い「エルゴトロンLX」を使ったことがあるんだけど、今は使用していない。理由は簡単。不便になったからだ。

とは言うのも、パソコン作業において、そもそもモニターを動かすことなんてほとんどない。何故なら、ポジションを決める際に動かすのはディスプレイではなく、椅子だからだ。
また、堅牢性が高く、ディスプレイが揺れないという評判のエルゴトロンLXだが、これはテーブルが頑丈な場合に限る。

会社のオフィスなんかの重くて頑丈なテーブルであればいいんだけど、家で使っているようなパソコンデスクの場合、そもそも机自体が揺れる。その結果アームが揺れる。アームが揺れるとディスプレイも揺れる。
結果、スタンドで使った方がディスプレイが揺れない。これが俺がエルゴトロンLXを使わなくなった最大の理由だ。

また、モニターアームを使えば卓上のスペースが増えるというが、これには1つ落とし穴があって、そもそもモニターアームを使う場合には、アームの可動域を想定して机を設置する必要がある。その構造上、どうしても壁際ピッタリに机を付けると、アームが干渉してしまってディスプレイを動かすことができなくなってしまう。

故に、モニターアームを使うのであれば、そもそもディスプレイを一切動かさないような固定式のものか、頑丈で重いデスク、更にスペースにゆとりのある環境でなければ使いづらい。
故に俺はモニターアームはオススメしない。物置の肥やしになるのが目に見えている。
③1万円以上のワイヤレスイヤホン

イヤホンに関しては今年の初めからいくつもレビューさせてもらったんだけど、俺の結論としてはワイヤレスイヤホンは1万円以上出しても品質が変わらない。
外装に高級感が出たり、コーデックに対応する種類が多くなったりするが、実用上の違いはない。
ワイヤレスイヤホンは8、000円くらいの価格帯から上はもうドングリの背くらべみたいになっている。逆に言えば、そのライン。代表的なのは「EarFun Air Pro 4」。
または、「ANKER soundcore p40i」。
このあたりを買っておけば十分だし、これ以上の価格帯を買ってもほとんど変化はない。
故に1万円以上のワイヤレスイヤホンを買うのはおすすめしない。
④ワイヤレスモバイルバッテリー

ガジェットブロガー御用達の商品、モバイルバッテリーだが、その中でも無線充電に対応した「ワイヤレスタイプ」は圧倒的におすすめしない。
ワイヤレスモバイルバッテリーの良いところは、小さくてコンパクト、更に別途ケーブルを用意する必要がない所ではあるんだけど、そのメリットを打ち消すたくさんのデメリットがあるからだ。
まず第一に、充電できる量が少ない。これは無線充電をする際に電力ロスの発生が大きいからだ。
例えば、同じ容量のモバイルバッテリーでも、ワイヤレスタイプの場合は優先に比べて60%程度しか充電できないことがわかっている。これは、無線充電の過程でどうしても熱が発生してしまうためで、Qi2とか、マグセーフ対応のような急速充電に対応した製品ほど発熱量が多い。

例として容量5,000mAhのワイヤレス充電機の場合、iPhone16にフル充電することはできない。だいたい80%程度。
であれば、ビルトインタイプの小さいモバイルバッテリーを持っておいた方が合理的。

例えばTNTORのカード型モバイルバッテリーは非常にコンパクト。容量2,500mAhだが有線接続なのでロスが少ない。
お守り代わりのモバイルバッテリーはこれで十分だ。
Amazon(TNTOR 2,500mAh モバイルバッテリー)
⑤モバイルモニター

ガジェット好きなら一度は憧れるモバイルモニターだが、あれは無用の長物だ。
用途としては外出先でのサブディスプレイとして考える人が多いと思うが、そもそもそんな人は絶滅危惧種。

更に、カフェとかで作業をしようにもスペースが狭く、モバイルディスプレイを置けるスペースがない。

4人掛けのテーブル席を確保できたとしても、ノートパソコン+モバイルディスプレイを置いて作業をしている光景はあまりにも異様。
さらに、いくらコンパクトだからと言ってもモバイルモニターはかさばる。外出先で1時間使うか使わないかの為にそんなものを持ち運ぶだろうか。(いやしない)

じゃあ自宅で使えるかと言われたら使えない。画面が小さいので普通にディスプレイを買った方が良い。
総じてモバイルモニターは使いどころがなく、タンスの肥やしになることが確定しているのでおすすめしない。
⑥タブレットパソコン(iPad)

ガジェット好きでなくても一度は憧れるタブレット端末。というかiPad。
まるでスマホのような操作性で動画やゲームを大きな画面で楽しむことができる。おうち時間を快適に過ごすためのアイテムとして人気があるが、実際にはそんなことはない。全て幻想だ。

確かに大画面なのは良いが、そもそも動画コンテンツを楽しむならタブレット端末じゃなくていい。

テレビでネットフリックスなんかをつけながらソファーでゴロゴロしながらテレビを見ている方が100倍快適。
更に、タブレット端末は残念ながらポケットに入れられない。つまり、常時携帯しているわけではない。故にコンテンツを楽しもうと思った際に使うのはスマホになる。タブレットをわざわざ取りに行くのが面倒だからだ。

タブレット端末は、パソコンとスマホのいいとこどりと言われるが、つまり器用貧乏でしかない。携帯性が悪のが致命的。
仕事で使うにはアリだとは思うんだけど、一般ユースでは不要。おすすめしない。
⑦一眼レフカメラ

高画質で素敵な写真を撮りたい。思い出を綺麗な形で写真で残したい。そんな願いを叶えてくれるのが一眼レフカメラだ。

実際に俺も入社して初めてのボーナスで、当時流行っていたオリンパスのミラーレス一眼を買ったんだけど、その解像度の高さ、写真の綺麗さに感動をしたことを覚えている。もう10年以上前の話。
当時であればオススメできたが、令和になった現代ではそんなことはない。

何故ならスマホで簡単に、しかも一眼レフカメラより綺麗な写真が取れてしまうからだ。
勿論、ちゃんと撮影すれば一眼レフカメラの方が画質が良いのは言うまでもないが、日常使い、スナップ写真であればスマホで十分。というかスマホの方が綺麗に撮れてしまう。

一眼レフカメラが活躍するのは、夜景を取る場合やプロスポーツのような早い動きを撮影する場合だけ。しかもカメラ本体とレンズを揃えれば、安いもので10万円、それなりのものを買えば30万は軽く超えてくる。
スマホカメラが台頭した今、一眼レフカメラにそれだけの価値を見出せる人はかなり少ないと思う。
⑧アクションカメラ(GoPro)

カメラつながりではあるが、アクションカメラ、有名どころで言うとGoPro、これもお勧めしない。

とは言うのも、アクションカメラは名前の通りウィンタースポーツなんかの「アクション」の撮影に特化したカメラ。特徴としては手振れ補正が非常に強力で、広角で撮影できることも相まって、Vlogなんかの需要が高まっているが、Vlog程度であればiPhoneで十分。

iPhoneの動画撮影時の手振れ補正は超優秀。街歩き程度ならこれで十分良い画が取れるし、画質も高い。暗がりでも良くとれる。
一方、アクションカメラの弱点は、バッテリーの少なさと暗がりでの画質の劣化が著しいことだ。

ボディマウントを使ってハンズフリーで撮影することも可能なのが便利だけど、果たしてそこまでして動画を撮影し続けたいシーンがあるかと言われれば微妙だ。
旅行の時に俺も使ったことがあるんだけど、結局はバッテリーやメモリー残量を気にして常時録画し続けることはできない。であれば、撮りたいシーンの時だけスマホで動画を撮れば良い。
スポーツメインで使いたいという明確な理由がない限り、アクションカメラは不要だ。
⑨最新のスマートフォン(iPhone)

2025年はiPhone17が発売されたが、予想通りほとんど内容に変化はない。
いや、実際には中身は順当進化していて、ストレージも256GBにアップ。ディスプレイも120Hzのリフレッシュレートで滑らかな操作感になった。が、その程度のマイナーチェンジでしかない。
実用上ではiPhone13以降はほとんど変化がないというのは至る所で言われている。

で、あれば、最新のスマートフォンをわざわざ高い値段を出して買わずとも、型落ちのiPhoneを安く手に入れた方が合理的だ。
実際に1年前のiPhone16は、ahamoで契約すれば本体一括で8万円台で購入することができるし、iPhone13Proの認定中古品であれば6万円台から入手可能だ。

もちろんバッテリー残量には注意したいが、最新機種でなくともそこそこ使えるスマホで良いという場合や、子どもに持たせる場合には有力な選択肢になる。
⑩除湿機

梅雨のじめじめした時期や長雨が続くとき、洗濯物を干せない時、そんな時に役に立つのが除湿機。俺もそう思っていた時期があったが、それは幻想だった。

実際に俺も梅雨時の洗濯に悩み、除湿機を購入したことがあるんだけど、あれは明確に失敗だった。

とは言うのも、除湿器でまかなうことができる洗濯物の量なんか微々たるもの。薄手のワイシャツとTシャツ、あとはスラックスくらいで限界。そもそも、梅雨時は部屋の周りから湿気が大量に押し寄せてくるので、除湿器を回したくらいじゃ対して乾燥しない。

しかも、うまい事空気の流れができるように扇風機を回したり色々セッティングをしてちゃんと乾いてくれるかどうかという感じ。非常にメンドクサイ。

というわけで俺は除湿機を2~3回使っただけで早々にメルカリで売った。
除湿機を2~3万出して買うのであれば、もう少しお金をためてドラム式洗濯乾燥機を買った方が絶対に良い。これはガチ。
まとめ

今回は理由はよくわからないけどついつい買ってしまいがち、だけど購入には慎重になった方が良いガジェットを10種類紹介してきた。
これらの商品はブラックフライデーのようなビッグセールに合わせて値下げされるため、手が出てしまい勝ちだが注意してほしい。
買い物をする際に無駄遣いをなくすコツとして良く言われる名言がある。
- 買う理由が値段が安いからなら買うな
- 買わない理由が値段が高いからなら買え
つまり、特に欲しいと思っていなかったものが安くなっていたから買う。これは衝動買い意外の何物でもない。
使ってみたのはいいものの、タンスの肥やしになるのがオチなので買ってはいけない。
一方で、欲しいんだけど値段が高くて買えない。そういったものを是非買ってほしい。それが例えば今回紹介した一眼レフカメラみたいなガジェットになると思うんだけど、欲しくてほしくてたまらない。その情熱があればきっと一眼レフカメラを使いこなすこともできるだろう。
誰かがおすすめしたから買うのではなく、是非自分が本当に欲しいと思った商品を上手に購入してもらいたい。
こっちもおすすめ






