ゴールデンウィーク明けの平日、群馬県は上毛三山の一角、「榛名山」に登頂した。
榛名山は伊香保温泉とも近く、登山難易度も高くないため、登山初心者にもうってつけの山だ。
榛名山

榛名山は群馬県のほぼ中央にあり、利根川を挟んで、赤城山と向かい合う、最高峰の掃部ヶ岳(かもんがたけ)を含む外輪山からなる山の総称。つまり独立峰ではない。
榛名湖畔にポツンと浮かぶようにそびえる榛名富士があまりにも有名すぎて、これを榛名山と思う人もいるかもしれないが、実際はそうではなく、一体の山々の総称である。

群馬県高崎市側から見た榛名山の山姿(さんよう)。
この連山が、群馬県のシンボルである上毛三山(赤城山・榛名山・妙義山)の一角を成している。
コースタイム

最初に、この登山のコースタイムを示しておく。(2025年5月7日)
榛名湖ポケットパーク(駐車場)(7:35)- 硯岩(8:05)- 掃部ヶ岳山頂(9:05) - 下山開始(9:25)- 榛名湖畔の宿 記念公園(10:10)- 榛名湖ポケットパーク(駐車場)(10:20)
【車で移動】
県立榛名ビジターセンター駐車場(10:40)- 榛名富士山頂(11:30)- ロープウェイで下山(11:45) - 県立榛名ビジターセンター駐車場(11:55)
掃部ヶ岳

まずは榛名山の最高峰「掃部ヶ岳(かもんがたけ)」の山頂を目指す。
榛名湖ポケットパーク(駐車場)

今回は榛名湖ポケットパーク駐車場からアクセスしたが、他にもぽつぽつと観光用の駐車場が点在していたので、駐車場には困らなそう。

トイレも完備されているので、登山前に済ませておこう。
登頂開始

榛名山は「日本200名山」に数えられるほど有名な山なので、登山口はもっとしっかりしていると思ったが、意外と看板がない。

ヤマップを頼りに、登山口を探す。

登山口発見。せっかくの観光資源なんだからもうちょっと手入れすればいいのになというお気持ちを表明させていただく。

登ります。

雨が降った後もあって、登山道は荒れ気味。

鬱蒼とした林を抜ける。登山者がいなくて素晴らしい。

植生は笹が優勢。

登山道はもうちょっと何とかした方がいいというお気持ちを表明する(2回目)

20分程度で掃部ヶ岳の名所、「硯岩(すずりいわ)」の分岐に当たる。
硯岩

硯岩へ登るのが今回の山行で一番大変だったところ。

硯岩到着。榛名富士と榛名湖を眼前に見下ろす絶景。

やろうと思えば岩の先まで行ってインフィニティな写真を撮れなくもないんだけど、まぁまぁ危険。

危険を冒さなくてもまぁまぁ映える写真を撮れる。
山頂へ向かう
硯岩を後にし、分岐へ戻り再び山頂へ向かう。

道中に群生している可憐な花。

オオカメノキ(レンプクソウ科)
一般的な花期:5~6月
おもな生育場所:湿った林縁部など

相変わらず登山道は逝っている。

まぁまぁ険しい坂道を抜けると。

展望が開ける。非常に良い。
ここから10分も歩けば山頂に到着する。
掃部ヶ岳山頂

登り始めて約1時間半で山頂に登頂。
ところどころ急登もあったが、比較的簡単に上ることができた。

山頂からの景色は抜群だ。
山々の山容が波のように連なり、陽の当たる場所、陰になっている場所の濃淡が非常にダイナミックに見える。
この景色は太陽がまだ低い位置にある時間でないと見えないから、やはり登山は早朝出発に限る。

山なんて大変な思いをしてなぜ登るのかと良く言われるが、この景色を見れば逆になぜ登らないのかとすら思える。
下山

下山は榛名湖を目指して下ることになる。

せっかくなので途中で登りとは違うルートを選択。(榛名湖畔の宿 記念公園を目指す)

結論を言えば、このルートはおすすめしない。
あまりにも急登であり、滑りやすいため、滑落の危険性も高い。少なくとも初心者にはおすすめしない。

無事に「榛名湖畔の宿 記念公園」に到着。


こっちは駐車場が非常に広く、トイレもある。
ポケットパークの駐車場へは、ここから5分程度の距離だ。
榛名富士

掃部ヶ岳が意外と早く終わってしまい、せっかくなので榛名富士にも登る。
県立榛名ビジターセンター駐車場

榛名富士に登るには「県立榛名ビジターセンター」の駐車場に停めるのがおすすめだ。
登頂開始

というわけで本日二回目の入山。


掃部ヶ岳とは違い、明るい樹林を進む。

こちらも植生は笹が優勢。

眼前の榛名湖を見ると、高度がどんどん上がるのがわかる。
榛名富士山頂

登頂開始から50分程度で頂上のロープウェイ駅に到着。

なかなか急登だったが、掃部ヶ岳からの「おかわり登山」としては丁度いい塩梅だった。

山頂駅から見下ろすと、山間を道路がくねくねと通っている。
ここは「イニシャルD」の舞台にもなっている場所だ。毎晩のように元気な人たちが集合しているに違いない。

山頂はもうちょっと上で、神社がある。

「富士山神社」と言うらしい。

山頂は三角点の標識こそあったものの、山頂看板はなく、結構あっさりしている。

榛名山の山容がわかりやすい看板。
下山

今回はロープウェイを使って下山する。非常に便利。

ロープウェイは2両連結のゴンドラ。

あっという間に下界へ。
お疲れさまでした。
下山後

登山の後のお楽しみと言えば、ご飯と温泉だ。
特に榛名山は近くに「伊香保温泉」があり、非常に楽しみだ。
うまい焼肉 あおぞら(渋川西店)

群馬県のソウルフード、焼肉チェーン店「うまい焼肉 あおぞら」。

チェーン店と侮るなかれ。

地元ブランド「上州牛」をお手軽な値段でいただける。

上州定食プレミアム。

マジで二人前くらいあるんだけど、脂がしつこくなくて意外と食べれる。上州牛うまし。
とは言っても良い肉ばかりだと飽きるので、安い定食に単品で上州牛を頼むのが一番いいかもしれない。
気になったのは、美人な女性店員が多いこと。しかも時給が高いから接客のレベルが高い。というか皆シャキシャキ仕事していてダルそうな店員がいないのが非常に好印象だった。
肉質もさることながら、人気店になる理由がわかった気がする。
伊香保露天風呂

昼ごはんの後は温泉。伊香保温泉の最奥にたたずむ「伊香保露天風呂」へ。

専用の駐車場はなく、車で渋川市営河鹿橋駐車場に停めるしかない。
そして駐車台数は10台もないので、停められるかは結構運が絡む。

駐車場から温泉までは徒歩5分くらい。

途中に飲泉所発見。
鉄分最強でクソまずかった。

入泉。

最強に幸運なことに先客無し。
鉄分感じる濁り湯。そして湯につかって見上げると、開けた空に緑が映えて非常に心地よい。

休憩所。

ヤマノススメの聖地だったんですね。
というわけで、今回の山行は以上だ。
群馬県めちゃ馬鹿にされるけど、温泉あるし肉も野菜もうまいし非常に良いところだと思う。
上毛三山はあと「赤城山」と「妙義山」。どちらも行ってみたい。というか行く。