ブログやYouTube台本の執筆作業が多くなると、どうしてもマウスを動かす時間も長くなって、手が疲れやすくなってくる。
そんなブロガー達に御用達の商品と言えば「トラックボールマウス」だ。
実際、俺も10年くらい前に、トラックボールマウスの代名詞、ロジクールの「M575」を購入して以来、ずっとこいつを使い続けてきた。
こいつを導入した時は、やっぱりトラックボールマウス独特の扱いづらさみたいなものがあったんだけど、今となっては全く問題なく使えてしまっている。
そして、その「M575」の上位互換とされているのが今回購入をした「MX ERGO」なんだけど、実際は「M575」でも十分機能性は高かった。
しかし、これからも物書きをしていく以上、自分の手に近い所のガジェットは良いものを買ってみよう、もしかしたら思っていた以上に凄いのかも知れないということで、今回は実際に使ってみた感想を書いて行きたいと思う。
外観

今回購入した「MX ERGO」は、マットな質感の素材でできた本体部分に、トラックボールの渋い色がマッチした落ち着いた色合いのカラーを選択した。
ボタンは全部で9つあり、「左右クリック」と「接続先切り替えボタン」を除いた6つにショートカットキーを割り当てることが出来る。

「MX ERGO」は底部にアタッチメントが付属していて、傾斜角度を切り替えることが可能だ。


ただし、傾斜角度の変更は20度で固定。ここがもっと自在に設定できる仕様であれば良かった。
20度っていうのが、人間がマウスを持った時に疲れない、ちょうどいい角度何だろうけど、人によって感じ方が違うだろうから、ここはもう少し傾斜角度を自在に変更できる設計にしてもらいたかった。
ちなみに、もっと角度が欲しい!こんなんじゃ物足りないぜ!っていう人向けに、非公式でオプションパーツが販売されているから、それを買ってもいいとは思う。
付属品

外箱を開けるとこんな感じ。

付属品は充電用のケーブルと、レシーバー、そして説明書。
残念ながら本体にレシーバーを収納するスペースがないので、持ち運びの際は不便になる。
接続方法

ただし、本機はパソコンとのワイヤレス接続が2種類ある。
1つはレシーバーによる無線接続。そしてもう1つがBluetooth接続だ。
基本的にはレシーバーを付けた方が安定性が高いのでおすすめだが、外出先で使う場合や、そもそもノートパソコン側にUSBタイプA端子がない場合は、Bluetooth接続が使えるので便利だ。
M575との比較

ロジクールのスタンダードモデル、「M575」と比べてみるとこんな感じ。
大きな違いはボタンの数で、「M575」は5ボタンなのに対して「MX ERGO」は9ボタンある。

質感は「MX ERGO」の方が非常に良くて高級感がある。これはラバー素材でできているからである。
一方で、「M575」はプラスチック素材でできているが、特に安っぽさや違和感は感じない。

傾斜角度については、MXERGOの方が若干急な印象。
乗り換えた直後は違和感があったが、2~3日も使えば慣れたので、この違いはそんなに心配する必要はないと思う。
ボタン

「MX ERGO」のボタンは全部で9つあり、デフォルトだと次の通り。
- 左クリック
- 右クリック
- 進むボタン
- 戻るボタン
- チルトホイール(中)
- チルトホイール(右)
- チルトホイール(左)
- 精密モードボタン
- 接続先切り替えボタン
このうち、左右クリックと、接続先切り替えボタンにはショートカットキーを割り当てることができないので、カスタマイズできるのは6ボタンになる。
接続先切り替えボタン

2台のパソコンに接続先を1ボタンで切り替えができる。
2台持ちじゃない人には必要がない機能なので、ここもショートカットキーが割り当てられると良かった。
精密モード

本機は「精密モード」ボタンが使用できるのが大きな特徴だ。
これは、細かい作業の際に、マウスカーソルの動く速度を一時的に遅くできる機能で、動画編集の際に使ってみたが、結論としては実用的ではない。
とは言うのも、マウスカーソルを遅くするためには、必ずボタンを押す必要がある。そうするとどうしてもいったんカーソルを止める必要が出てくる。
これが、「ボタンを押し続けている間だけ適用される」のであれば、非常に良かったし、そうでないとだめだと思う。
MX ERGOのイマイチな点

というわけで、MXERGOはボタンが多い多機能マウスではあるんだけど、イマイチな点もあるから紹介していく。
掃除が面倒くさい

まず、MX ERGOの最も良くない点は、メンテナンス性が悪いことだ。
とはいうのも、トラックボールマウスはその構造上、定期的にボール部分を外して、溜まったゴミ汚れを除去しないといけない。
これをサボると、とたんにボールの滑りが悪くなる。これを嫌がってトラックボールマウスを避けている人も多いはずだ。
しかし、MX ERGOは非常にこのメンテナンス性が悪い。

まず、裏側の金属プレートを外す。
そうすると、ボールを押し出すための穴が出現する。
この穴が小さくて、指が入らないから、ボールペンのような細長いもので押し出す必要がある。

M575の場合は、プレートを外す必要もないし、穴も大きくて指で押し出すことが可能だったので、非常にやりにくい構造になってしまっている。

このメンテナンス性の悪さが、MXERGOを使用していて一番気になる点だ。
耐久性が悪い

MX ERGOは、高級機らしく表面がラバー素材でできていて、手触りがいいことがウリの一つではあるんだけど、これがデメリットにもなりうる。
とはいうのも、ゴム製品は非常に水が弱い。加水分解をおこして劣化してしまうからだ。
このMX ERGOも例外ではなくて、使って3か月でなんだか表面がざらついた感じ、べたついた感じ、ちょっと気持ち悪さみたいなものを感じるようになってきた。
これは清掃をサボっているからというわけではなくて、日常的に手の汗とかに触れているため、どうしても劣化が進んでしまっているんだ。

これが、M575の場合だと、プラスチック素材であるから全く劣化しない。実際に5年以上毎日のように実用していたけど、手に当たる部分は当初のままつるつるだ。
なので、このまま使い続けていれば、1年も経てば表面のゴムがボロボロはがれてきてしまうだろう。
もし、この機種をメルカリとかで買おうと思っている場合は、思った以上に劣化しているものが届くかもしれないから注意してもらいたい。
まとめ

というわけで、今回はロジクールの高級トラックボールマウス「MX ERGO」のレビューをしてきた。
結論を言えば、俺はあえてこの機種を選ばなくてもいいと思うし、M575でも十分トラックボールマウスの良さを実感できる。
一方で、ショートカットキーを頻繁に使っている人は、多ボタンになったことに加えて、それぞれのボタンに「ジェスチャー」を割り当てることで、さらに4つずつショートカットキーを割り当てることが可能だ。
ここら辺は俺もまだまだ使いこなせていないから、MXERGOのスぺックを最大限生かして使いこなせていないんだけど、逆に言えばライトユーザーにはオーバースペックであるから、M575で十分だとも言える。