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生活家電

【ハイブリット式加湿器】ティファール「スチームアンドミスト」レビュー

冬。それは乾燥する季節。とは言っても個人的には乾燥なんて全く気に留めずに生きてきたし、加湿器なんて縁遠い家電だと思っていた。

しかし、そんな俺が加湿器を検討せざるを得ない事態に陥った。一方で、加湿器選びは思った以上に複雑。ただ水蒸気を散布するだけの機械のはずなのに色々種類があるみたいだ。

今回はそんな加湿器選びに迷った結果、何故ティファールの加熱超音波式加湿器「スチームアンドミスト」を選んだのか。そして実際に使い勝手はどうだったのかをレビューしていきたいと思う。加湿器選びの参考になったら嬉しい。

加湿器なんて必要ない人生だった

まず最初に、どうして俺がこのタイミングで加湿器を購入したのか。その理由を話したいと思う。

とはいうのも、俺はこれまで30年以上生きてきた中で、加湿器というジャンルこそ知っていたが、加湿器を購入すること検討したことなど一度もなかった。

何故なら、これまで加湿器がなくても何一つ不自由したことがなかったからだ。確かに冬は湿度が下がって乾燥しているし、空気中の水分量がめちゃくちゃ少ないから火事も起きやすい。だからといって加湿器がなくて困ったことは一度もない。

加湿器を買った理由

喉が乾燥して声が出ない

しかし、今年の冬は違う。それは今年の冬が超寒いとか、異常気象で乾燥しまくっているとかそういう話ではない。俺がYouTubeの動画投稿を始めたからだ。つまり、俺の環境が変わっただけ。

そして俺のYouTubeチャンネルはプレゼン形式の動画。つまりめっちゃしゃべる。撮影時は少なくとも1時間。20分尺くらいの動画だと撮影に2時間はかけてしゃべり続けている。

その結果、あまりにも喉が乾燥して声が出ない。しゃべっているはずなのに声が喉から出ない。つまり撮りなおすという事態が頻発してしまっていたんだ。

これではあまりにも非効率だし、単純に撮影が辛くなってくる。結果としてモチベーションも下がる。もっとスラスラと流れるようにしゃべりたい。その結果として加湿器の購入を検討するに至ったんだ。

病気の予防になる

もう1つの理由は病気の予防だ。そもそも冬に風邪やインフルエンザが流行するのは、空気の乾燥が大きく関係している。冬に風邪をひきやすくなる原因は主に次の3つ。

  • ウイルスの活性化
    ウイルスは乾燥と低温に強く、湿潤と高温に弱い。つまり冬に活動が活発化する。
  • ウイルスが浮遊しやすい
    空気が乾燥すると、塵やホコリが舞いやすく、結果としてウイルスを吸い込みやすくなる。
  • 体の免疫の低下
    空気が乾燥すると、粘膜とか線毛の水分が蒸発して異物を排除する機能が低下する。結果としてウイルスが体内に留まりやすくなる。

つまり、冬はウイルスが空気が乾燥してホコリが舞いやすく、活発化したウイルスが体内に侵入。免疫機能が低下しているので対外に排出できず、結果として風邪をひく。

来年に第一子が生まれる予定

ただ単に風邪をひきやすいだけなら今まで通りなんだけど、ここで事情、というか環境が変わる。私事ではあるが、来年に第1子が生まれる予定。生まれるはず。生まれてくださいお願いします。

子どもには泥遊びや汚いものを触らせて小さいうちから免疫力を養ってもらいたいと思っているところではあるんだけど、そうはいっても赤ちゃんは抵抗力が最弱。特に生まれて1か月以内は特に免疫が低いらしい。

よって加湿器を導入するに至ったという流れ。

(本題)加湿器選びは意外と難しい

さて、前置きはここまでにして、じゃあ実際に加湿器を買おうとネットで調べたり家電量販店で実機を見てみるんだけど、イマイチどれが良いのかがわからない。選定に困った主な理由は次のとおり。

加湿方式が色々ある

まず加湿器の選定にあたって一番重要だと思ったのが「加湿方式」だ。とはいうのも、加湿器について調べてみると加湿方法はおおむね次のとおりに大別される。

  • 加熱式(衛生的)
  • 超音波式(省エネ&静音)
  • ハイブリット式(中間)

各方式ごとにメリットとデメリットがある。衛生的だったり省エネだったり静穏性だったり。しかもその差が結構大きくて全てを兼ね備えた商品はない。なので自分が何のために加湿器が欲しいのか。どういう利用を想定しているのか。つまりどの機能を選び、どの機能を捨てるのかによって、購入する加湿器が変わってくるのだ。

超音波式は不衛生らしい

特に一番気になるのが衛生面だ。超音波式は雑菌が繁殖しやすいらしい。定期的に洗浄しないと水がヌメヌメしてくる。繰り返しになるが来年第1子が生まれる。衛生面を最重要視して購入したいところだ。

当初は超音波式の加湿器が省エネで静音性にも優れる。寝室に置いても大丈夫と思っていたが、そう簡単にはいかないらしい。衛生面を考えるのであれば、高温で殺菌できる加熱式の方が良さそう。

加熱式は本体サイズが結構デカい&うるさい

しかし、コトはそう簡単には決まらない。

次に悩ましいのが加湿機本体の大きさだ。勿論小さければ小さいほど持ち運びが簡単だし給水の手間も楽になる。逆に大きいサイズは場所を取るし目立つから避けられがちなんだけど、その分大量の水をセットすることができる。

つまり給水の回数を減らすことができるし、連続で運転できる時間も長い。何より加湿性能が高いものほどデカい。そして、加熱式の加湿器は軒並み本体サイズがデカい。

大きさを気にしてサイズの小さいものを買った結果、部屋の加湿が全然できていなければ意味がない。これは非常に悩ましいポイントだ。

また、加熱式は常に沸騰状態を維持するため、稼働音がデカいのもデメリット。静音モードがある機種も存在するが、実際にどの程度の音なのかは使ってみないとわからず未知数。価格も安くて1万円以上するので、おいそれと買う訳にはいかない。

また、加熱式加湿器はフィルター不要でメンテナンス性に優れるが、長時間使うと白い炭酸カルシウムが蓄積するので、定期的にクエン酸で洗浄する必要がある。

ハイブリット式が良さそう

そして、加熱式と超音波式の中間に位置するのが「ハイブリット式」だ。加熱するので超音波式より衛生的。沸騰させないので加熱式より静音性に優れる。これなら良さそう。

ハイブリット式も2つに分かれる

さて、ハイブリット式の加湿器が我が家には良さそうということがわかった。しかし話はここで終わらない。実はハイブリット式加湿器もその加湿方法によって2つに分かれるのだ。

加熱×気化式

「加熱×気化式」のハイブリッド加湿器は、水を吸い上げたフィルターに温風に当てて、加湿する仕組み。つまり、濡れたタオルにドライヤーで熱風をあてているような感じ。

水温を上昇させているわけではないので、本当に雑菌の増殖を抑えられるのかが謎。あとデザインに難があるものが多い。また、気化させるため、水蒸気が冷たいのが特徴。

加熱×超音波式

そしてもう1つが「加熱×超音波式」。こちらは水温を上昇させた後に超音波で細かいミスト状に放射する。

水温をあげるので「加熱×気化式」のハイブリット機よりも衛生的っぽい。水蒸気が温かい。デザインも比較的良いのが特徴。

気になるのが「沸騰させていない」ので、本当に雑菌の繁殖が抑えられているのかが疑問なところ。

超音波式のしくみ

というわけで加湿器の方式について紹介をしてきたが、俺が書いた記事を読むよりも、でんじろう先生が超わかりやすく解説してくれている動画があったので、こっちを見てもらった方が早い。

超音波式加湿器がどうやって水蒸気を発生させているのか。それは1秒間に100万回以上という超高速の振動を水に与えると、水蒸気化するらしい。

振動数ごとにどう変化があるのか。その結果100万回の振動で水蒸気化するというのをわかりやすく解説してくれている素晴らしい動画だ。

(悩み)どれも決定打に欠ける

というわけでそれぞれの加湿方法について解説をしてきたが、どれも決定打に欠ける。というか、「衛生面、省エネ、大きさ、メンテナンス性、デザイン」すべてを兼ね備えるパーフェクトな加湿器は存在しないことがわかった。

我が家では寝室に設置する。さらに衛生的なものを所望していたので、結果としてハイブリット式(加熱×超音波式)の加湿器を選択するに至った。

(レビュー)ティファール スチーム アンド ミスト

さて、前置きが超長くなったがここから実際に購入した「ティファール 加熱超音波式加湿器 スチーム アンド ミスト」のレビューをしていきたいと思う。

この機種を選定するに至った理由なんだけど、半端ない検証で有名な「マイべスト」さんの検証記事を参考にさせてもらったからだ。

超参考になるので読んでみてほしい。そして読んだあとにこのブログなりの結論も記載しているので、是非続きも読んで欲しい。

この記事によると、本機を1週間使用後、給水タンクに雑菌は繁殖していないことが確認された。

また、ティファールの公式サイトにも「沸騰消毒」と記載があるので、衛生面に関して信頼して良さそうだったのもポイントが高かった。

衛生面を最優先に、かつ静音性にも優れる本機であれば、買って間違いなさそう。今回は本機をレビューしていく。

機能・スペック

「ティファール スチーム アンド ミスト」の基本スペックは次の通り。

特徴スチーム アンド ミスト
発売日2025年11月
価格16,400円
加湿方式加熱超音波式
加湿量400mL/h(強モード)
適用畳数木造和室7畳
プレハブ洋室11畳
タンク容量4L
加湿時間10時間(強運転時)
20時間(おやすみモード)
定格消費電力225W
加湿量の調節「強」「中」「弱」の3段階
サイズ幅21×奥行21×高さ35cm
重量1.8kg
コードの長さ1.2m
タイマー2時間・4時間・6時間・8時間
チャイルドロックあり

繰り返しになるが、加熱超音波式で衛生的。しかもティファールの場合は煮沸後に超音波を当てているようで安心だ。

加湿量は400mL/hで、俺が使用を想定している6畳和室であれば十分なスペック。ちなみにワンサイズ大きい機種もある。⇒(8L・木造12畳タイプ)

サイズはデカ目だが、その分タンク容量が4リットルあり、強運転で10時間、静音のおやすみモードで20時間。加湿量と連続運転時間を両立したモデルだと言える。

外観

まずはざっくりと外観を見てみよう。

「ティファール スチーム アンド ミスト」を箱から出した時、最初に思った感想が「結構デカい」だ。

家電量販店で色々な加湿器を見て回ったが、本機はそれらの中でもかなりデカい方のサイズ感だと思ってもらいたい。

サイズ幅21×奥行21×高さ35cm
重量1.8kg

スペック表で書くと「高さ35cm」だから、そんなに大きくないかもと思うかもしれないんだけど、かなり存在感があるデカさなのは注意してほしい。ちなみに実測は高さ35.5cmだった。

このサイズ感だと持ち運びは不便。またコンセントも本体側がマグネットで脱着できるタイプではない。基本的には据え置きで使うこととなるだろう。後述するが2段目のタンクを外しても水漏れしないので、給水はある程度ラクにできる。

本機はパーツが3つに分かれる。メリットは洗浄しやすいことだが、持ち運びの際に誤って落とさないようにしたい。

蒸気口は隅の1か所から。真ん中の銀色のとこからは出ない。銀色のところから給水が可能。

上蓋は取り外しが可能。銀色の部分が持ち手になっているので持ちやすい。

しかもこれ、2段目のタンクの部分に水が残っている状態で3段目と分離させても水が漏れないのが地味に凄い。

これによってわざわざ全部のユニットを持ち運ばなくても、2段目より上だけ外して持ち運びできる。故に給水が楽なのは素晴らしい設計だと思った。

3段目の加熱ユニットはこんな感じ。更にこの長い部分を取ると。

こうなる。右の四角い部分が加熱ユニット。対して超音波発生ユニットは真ん中底の丸いやつ。構造的に加熱ユニットからそのまま水蒸気が登ってきているように見えるが、超音波ユニットがどのように干渉しているのかイマイチ不明。

もしかしたら加熱ユニットは温水にしているだけで、全て超音波ユニットで水蒸気にしているのかも?それだと衛生的にかなり疑問が残る。この点について詳しくは後述する。

ハイブリット式は本当に衛生的か?

さて、本機は「加熱式+超音波式」のハイブリット式で、衛生的に使えるのがメリットだ。しかし、しかしだ。もしかしたら本機はただ温水を超音波で水蒸気化しているだけ。つまり煮沸消毒できておらず、本当に衛生的なのか?という疑問が残る。

繰り返しになるが、3段目の加熱ユニットはこんな感じ。右の四角い部分が加熱ユニット。対して超音波発生ユニットは真ん中底の丸いやつ。一見すると別々の場所にユニットが配置されていて、加熱ユニットは温水にしているだけで、全て超音波ユニットで水蒸気にしているように見えなくもない。

つまり、加熱して衛生的に使えるコンセプトの本機ではあるが、加熱される温度によっては本当に衛生的に利用できるのかはかなり疑義がある。

お風呂場にカビが生えやすいのは、勿論湿気が多い環境というのもあるが、お湯を使用したことにより、カビが繁殖しやすい温度と湿度が長時間維持されるからだ。それを考えると、本機は通常の超音波式加湿器よりもむしろ不衛生なのでは?と感じた。

ただ、結果としてそれは杞憂だった。

ちゃんと煮沸消毒できている

加熱ユニットを見てみると気泡が出ていて、しっかり煮沸しているのがわかる。(本機は火災防止のため、ユニットを取り外すと自動的に電源が切れるので、動画の最後は気泡が無くなっている。)

3段目に貯まる水は、この部分とつながっていて一緒に加熱されているので、かなり高い水温のまま超音波発生ユニットで水蒸気化していることがわかった。水温計が手元にないから測れないんだけど、手で触った感じ、超音波発生ユニット付近で50度くらいの温度はあると思う。

つまり、「ティファールスチームアンドミスト」は公式の情報どおり、しっかり煮沸消毒を行っており、衛生的に使用できると言っていいだろう。

残りの水は雑菌が増殖しやすい

ただし、電源を切った後は三段目ユニットに温水が溜まっているので、そのまま長時間放置していると雑菌が繁殖する原因になる。

また、水量がゼロになって自動で停止した場合でも、3段目ユニットには水がいくらか残っている。

自動停止後も水が結構溜まっている

空焚き防止のためなのか水が結構残った状態で止まる。そのため、そのまま放置していると雑菌が繁殖する原因になる。使用後は2段目のタンクだけでなく、3段目のユニットに残った水も捨てた方が衛生的に使えるだろう。

そう考えると、今回は「加熱式+超音波式」のハイブリット加湿器を購入したが、であれば最初から「加熱式」の機体の方が衛生的で、水の取り換えも手間がかからず良いのでは?というのが率直な感想だ。

勿論、静音性の問題はあるが、加熱式も沸騰後は音が抑えられる聞いている。それなら音については本機と変わらないのではないだろうか。

メンテナンス性は悪い

「スチームアンドミスト」のマニュアルだと、本機は3日に1回の清掃が推奨されている。繰り返しになるが、沸騰しているとはいえ、余ったぬるい水は雑菌が繁殖しやすい。定期的なメンテナンスが必要だ。

しかし、残念ながら本機はお世辞にもメンテナンス性に優れているとは言い難い。

その理由としては、3段目のユニットが複雑で明らかに洗いにくい。付属品にブラシが付いているが、3日ごとにブラシでごしごししなければならないのはあまりにも手間。

繰り返しになるが、3段目ユニットに余った水は、都度捨てた方が良い。そうしないと雑菌が繁殖するからだ。しかし、3段目ユニットは手軽に持ち運べる感じではない。手持ちがついているわけでもなく、コンセントもいちいち外さなければならない。

繰り返しになるが、衛生面、そしてメンテナンス性を重視するのであれば、スチーム式の加湿器を選ぶべきだろう。

(動画)加湿の様子と静音性

気になる加湿の様子と音はこんな感じ。

電源を入れると1秒くらいで白い水蒸気が隅の蒸気口から出てくる。最初に付けた時はマジでびっくりした。しかし、この蒸気は超音波発生機によって生み出されたもので、スチームはまだまだ冷たい

加温ユニットが作動してから、煮沸された温水の蒸気に変わるには、付けてから3分くらいかかる。おやすみモードにしない限り、以降は温かい水蒸気が出てくる。

就寝時に使うには結構うるさい

さて、本機のウリである「静音性」だが、正直にいって就寝時に使うのはちょっときついかも知れない。とは言うのも、本機は「加熱式」と「超音波式」のハイブリット機であるが、裏を返せば2種類の加湿音があることになる。

「加熱ユニット」が作動している際は、コポコポという沸騰する音がする。例えるならまるで雨音のようで、個人的には耐えられる系の音なんだけど、それでも就寝時は加湿量を「弱」にしないと流石に気になる。

バカだなジェームス。いったい何のために「おやすみモード」があると思っているんだ。そっちを使えばいいじゃないかと思うかもしれないんだけどちょっと待ってほしい。

確かに「おやすみモード」は加熱ユニットを使わず、超音波発生機のみの稼働だから静か。だと思っていた。ところがどっこい。この超音波ユニットも「ウィーーーーーン」という稼働音がまぁまぁ駆動音がする。この音は気になる。

じゃあ加熱ユニットのみの稼働はできるのかと言われたら、それはできない。加熱ユニットはあくまで水の煮沸消毒のみ。大量の水を煮沸しているわけではない。故に加熱ユニットのみでは十分に加湿されないからだ。

電気代はどれくらいか

さて、ハイブリット式を導入する上で気になるのが省エネ性能。つまり電気代だ。正直、健康を買う物なのでここはあんまりケチっても意味ないとは思うんだけど、電気代が安いに越したことはないのも確か。

定格消費電力225W
加湿量の調節「強」「中」「弱」の3段階

本機の消費電力は、スペック表で225W。モードは「強」「中」「弱」の3段階の他、おやすみモードを含めると4種類に分かれている。というわけで各モードの電力量を調べてみた

「強」モード(1時間あたり7円)

強モードの消費電力は大体220W前後。スペック表とほぼ一緒。スイッチオン直後だけでなく、コポコポ音がなって煮沸が安定してきた後の温度もほぼ一緒。

つまり、強モード状態であればずっと220W前後の出力で電力を消費していることになる。

電気代に換算すると、1時間当たり約7円。(電力単価31円/kWhで計算)就寝時の8時間運転で56円。健康を1日56円で買えると思えば安いだろう。

「弱」モード(変化なし)

ならば、弱モードの場合はさらに電気代が安いだろう。そう思うったかもしれない。俺もそう思っていた。でも違った。

結論を言えば、画像のように消費電力は210W前後でほぼ変わらなかった。それもそのはず、水蒸気の量をコントロールしているのはあくまで「超音波発生機」の方なので、加熱ユニット側の消費電力は変わらないんだ。

つまり、強モードとの間の10W程度の差は、超音波発生機にかかる消費電力の差になる。「弱」~「強」で消費電力はほぼ変わらないと覚えておこう。

ただ、同じハイブリット式でも「気化式×加熱式」の場合は、温風をフィルターにあてる構造になっているので、加湿量の強さによって消費電力の差はあると思う。

おやすみモード(省エネ)

最後に、加熱させずに超音波式だけで水蒸気をさせる「おやすみモード」。これは目に見えて消費電力が低く、15W程度だった。

1日つけっぱなしでも驚異の10円という超省エネ設計。ちゃんと毎日メンテナンスができるなら、超音波式もアリなんじゃないかななと感じさせる性能だ。

メリット

最後に、ここまで長々と書いた内容についてまとめ、本機を購入する上でのメリットとデメリットを記載する。まずはメリットだ。

煮沸消毒してくれる

ハイブリット式加湿器を使う上で一番気になるのが、本当に衛生的に使えるのか?ということだが、本機に関しては加熱ユニットで煮沸消毒されているので、ある程度衛生的に使用できることがわかった。

しかし、後述するが、タンクに水が残ったままにすると、そこから雑菌が繁殖するので、一日中稼働しているわけでないのであれば、定期的なメンテナンスが必要だ。

省エネ

本機は定格使用電力225Wで、スチーム式に比べて消費電力が少ない。(スチーム式はだいたい400W程度)

定格消費電力225W
加湿量の調節「強」「中」「弱」の3段階

「強モード」で運転しても1時間当たり7円。おやすみモードであれば1日つけっぱなしでも10円という経済性は本機のメリットだ。

給水は意外とラク

本機は重量1.8kgでやや重く、取っ手がついていない。また電源ケーブルの抜き差しが面倒なため、毎回本体ごと移動して給水するのはおすすめできない。

上部給水が可能だが、幸いなことに上蓋も外れるので、これを外して一気に給水が可能。水は一度ケトルに入れて補充するのが良さそう。

また、繰り返しになるが、2段目のユニットは水が残っていても取り外しが可能。これをシンクにもっていって、そのまま蛇口から給水可能なのは嬉しいポイント。

他機種のように給水タンクに取っ手がついていれば最高だったが、給水は意外と楽に行うことができる。

デメリット

一方で本機の購入を検討している人向けに注意点を述べていく。「加熱×超音波」のハイブリット式加湿器は恐らくどれも似たようなものなので、他の機種を検討している人にも参考になると思う。

駆動音がうるさい

本機のウリである「静音性」だが、正直にいって就寝時に使うのはちょっときつい。とは言うのも、本機は「加熱式」と「超音波式」のハイブリット機であるが、裏を返せば2種類の加湿音があることになる。

「加熱ユニット」の沸騰させるコポコポした音は、まるで雨音みたいなので個人的には気にならない。一方で超音波ユニットの「ウィーーーン」という稼働音は超気になる。就寝時に使うのは結構厳しいかもしれない。

メンテナンス性が悪い

本機は加熱ユニットで煮沸消毒しているため、通常の超音波式加湿器と比べて衛生的ではある。しかし、タンクに残った水を放置しておくと雑菌が繁殖することには変わりない。メーカー曰く3日に1回の清掃が推奨されている。

しかし、肝心の3段目ユニットは作りが複雑で清掃がしにくい。このメンテナンス性の悪さはかなりのデメリットだと言ってしまってもいいだろう。

水の残量がわかりにくい

本機は外観が透明になっていないため、見た目で水の残量がわからない。イチイチ蓋を外して確認しなければならないのはデメリット。

水量が減ると給水ランプが点灯するが、減ったらというより、残量ゼロになったら点灯する感じ。スイッチを入れても動作しない時に点滅するエラーランプの意味合いが強い。

湿度の表示はない

本機に湿度センサーは搭載されているが、画面表示はない。今湿度何度なのかはわからない。

一応おまかせモードにすることで、自動で湿度をコントロール(40%~70%)してくれるんだけど、今の湿度が知りたい人は別途湿度計を購入する必要がある。

思った以上に本体サイズがデカい

繰り返しになるが、本機のサイズは結構デカい。家電量販店で売られている湿度計の中でもデカイ方のサイズ感なので注意してもらいたい。

また、取っ手は付属していないため持ち運びは不便。基本的には据え置き型として利用することになる。

転倒にはいくらか弱い

本機は転倒防止機能がついているので自動停止する。1段目~3段目の各ユニットがずれると停止する感じなので、ちょっとした地震でも自動停止するかも。

しかし、水がこぼれるのは避けられない。3段目ユニットに少量だが高音の水があるので、やけどの可能性がゼロとは言えない

(結論)ハイブリット式加湿器は買わなくてもいい

さて、長々と書いてきたが結論。今回はティファールのハイブリット加湿器「スチームアンドミスト」を購入したが、はっきり言って本機、およびハイブリット式加湿器の購入はおすすめしない。理由は色々挙げたが、今回俺が加湿器選びで最重要視した「衛生面」が担保されていないと感じたからだ。

加熱ユニットと超音波ユニットが離れて配置

本機は煮沸消毒後に超音波ユニットを当てて水蒸気を発生させているが、ユニットの配置を見ると必ずしも煮沸直後の水を水蒸気にしているわけではない。高い水温であることは間違いないが、一抹の不安がある。

更に、3段目ユニットは水量ゼロ判定で停止しても、いくらか水が溜まった状態。つまり、ぬるい温水が残った状態で放置されるので、雑菌が繁殖しやすい状態が続く。これは良くない。

なので、本機は定期的なメンテナンスが必要。そのメンテナンスも3段目ユニットが洗いづらいので、かなり微妙。

(結論)スチーム式加湿器を購入するべき

なので、本機を購入した上での結論としては、「スチーム式」を買った方が良かった。というのが正直な感想。

電気代はかかるが、抜群の衛生面とメンテナンス性を兼ね備えたスチーム式が、我が家にとって最良の選択肢だったのではないかと思っている。

勿論、静音性については実際に使ってみないとわからないところではあるんだけど、少なくとも超音波ユニットの「ウィーーーン」という駆動音よりも、「コポコポ」という水の音の方が気にならないということがわかった。

故に、本機を購入した直後ではあるが、さっそく静音機能があるスチーム式加湿器を買いそう。

まとめ

今回は初めての加湿器購入ということで、色々調べて迷った結果、ハイブリット加湿器を購入するに至った。しかし、その結果としては失敗、というか俺の使用用途には合っていなかった。

加湿器は「スチーム式」「超音波式」「ハイブリット式」の3種類に大別されるが、それぞれ長所と短所がはっきりしている感じ。ハイブリット式もメンテナンスをしっかりできるのであれば小型かつ省エネでアリだと思う。

一方でハイブリット式に関しては「中途半端」、「帯に短し襷に長し」という感じ。この失敗を糧に次の加湿器を検討したい。

  • この記事を書いた人

ジェームス

元公務員 / 既婚 / FP / 新人YouTuber / 趣味は登山。

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