もはや日本の秋の風物詩、iPhone17が今年も発売をされた。ガジェットYouTuberの端くれとしては、やっぱり気になるところではあるんだけど、やっぱり価格が高い。高すぎる。
そんなiPhone17を、何と「1円スマホ」。つまり2年間月額1円で運用できるサービスがソフトバンクで早速展開されているという。実に怪しい。
とは言え、1円スマホ自体は前回の記事で書いた通り、仕組みを理解してしまえばスマホ本体代と回線料金を抑えるサービスであることも事実。
今回はソフトバンクのiPhone17の1円スマホサービス「新トクするサポート+」が、本当に安く使うことができる「光」なのか、それとも消費者を騙す「闇」なのかを、回線料金を含めた総額を検証することで解説していきたいと思う。
この記事のポイント
- iPhone17を1円スマホで使う方法
- 新トクするサポート+の詳細
- 回線料を含めた料金も安いのか?
- おすすめのiPhone17の運用方法
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iPhone17は月額1円で使えない

さて、先に結論から言うと、iPhone17を月額1円で使うことはできない。これは回線料金を含めた話ではなくて、純粋にスマホ本体の話だ。
確かにソフトバンクにMNP転出をして回線契約をすれば、月額1円で使えるキャンペーンがいたるところで開催されているし、なんならオンラインショップでもいける。
ただし、後述するが総額でみると結局安くないので俺はおすすめしない。今回の記事ではこの相反する矛盾、そのカラクリを暴いていく。
ソフトバンクなら月額1円で使える?

繰り返しになるが、iPhone17を月額1円で使うには、ソフトバンクにMNP転出をして回線契約をすればいい。
ソフトバンクのiPhone17の1円スマホサービス「新トクするサポート+」、そして「オンラインショップ割」を併用することで、手元に現金が無くても最新のiPhone17をレンタルすることができてしまう。これはやばい。

また、オンラインショップではなく、家電量販店などの対面販売でも同様の割引を行っているため、月額1円を前面に押してiPhone17を販売している店が多い。それだけソフトバンクが各販売店に販促金を出しているとも言える。
なお、1円スマホについての解説は次の通り。実際に回線契約を含めてお安く運用できるノウハウが詰まっている。
しかし、ドコモやauでも同じように1円スマホサービスを行っているが、今のところiPhone17に関してはソフトバンクのみ可能だ。どうしてなのだろうか。
ソフトバンク「新トクするサポート+」とは

とはいうのも、ソフトバンクのiPhone17の1円スマホサービス「新トクするサポート+」は、ドコモ、auのスマホ乗り換えプログラムと比べてちょっと内容が複雑。
具体的には1年で返却をする「特典A」と、2年で返却をする「特典B」で分かれている。
そして他社との最大の違いは、端末返却時に手数料として取られる「特典利用料」がかかる点だ。端末を返却したのに金がかかるっていうのは何だか変なハナシなんだけど、実はこれがソフトバンクが自社回線を使わせ続けるための巧妙な布石になっている。
特典A(詐欺価格)

「新トクするサポート+」特典Aは、スマホ本体を48カ月レンタルする契約で、13か月目までに本体を返却すると、の残り36回分の残債が免除になるシステムだ。
簡単に言うと、12カ月スマホ本体をレンタルできるサービスになる。

「特典A」の最大の特徴は、例えば「iPhone17Pro」や「iPhone17Air」のような最新かつ高価な機種を月額1円でレンタルできるのが特徴。その代償に「特典利用料」と「早期利用料」がかかる。
iPhone17Proのレンタル代金

上の図はソフトバンクで「iPhone17Pro」を購入(レンタル)した場合の機種代金になる。
注目するべきは、256GBモデルを、新規またはMNPで契約した際に、12カ月間1円で利用出来てしまう点だ。
一方で、返却時にかかる「特典利用料」が22,000円、そして図には書いていないが、「特典B」を利用した場合の「早期利用料」が別途27,500円かかる。
iPhone17Proのレンタル代金(1年)

結局のところ、月額1円で利用出来たとしても、「特典利用料」と「早期利用料」がかかり、1年間のレンタル代金が5万円ほどになる。
更に、「特典A」を利用する際は別途「あんしん保証パックサービス」への加入が必須だ。
これはiPhone17Proの場合、月額1,980円かかるので、年間に直すと約24,000円が更にかかる。返却時に端末が傷ついていても料金がかからなくなるが、レンタル代と合わせて約74,000円になり、お世辞にも安いとは言えない。
はっきり言って、ソフトバンクの「特典A」は詐欺まがいの商品なので利用してはいけない。これならiPhone17Proを一括で購入して、1年後に売却した方が安く運用できるだろう。
「新トクするサポート+」特典A
- 1年レンタルサービス
- 特典利用料が最大22,000円かかる
- 早期利用料が最大38,500円かかる
- あんしん保証パックサービス加入が必須
- 特典Aは絶対に利用してはいけない
特典B(巧妙な罠)

一方で、特典Bについてはかなり良心的な内容になっている。ように見せかけて巧妙な罠が仕掛けられているから注意が必要だ。
iPhone17のレンタル代金

上の図はソフトバンクで「iPhone17」を購入(レンタル)した場合の機種代金になる。
24カ月目までは月額1円で利用することができ、返却時に特典利用料(22,000円)はかかるものの、「早期利用料」や「あんしん保証パックサービス」に加入する必要がないので、2年総額が22,024円で済む。
特典Bの場合も、総額で考えると月額1円で運用できているわけではないが、最新のスマートフォンを2年レンタルして22,024円で済むのであれば、結構安い。
「新トクするサポート+」特典B
- 2年レンタルサービス
- 特典利用料が最大22,000円かかる
- 早期利用料はかからない
- あんしん保証パックサービス加入不要
そして更に、この特典利用料(22,000円)を免除、つまり本当に月額1円で運用が可能になるサービスが「買い替え応援割」だ。
買い替え応援割(巧妙な罠)

繰り返しになるが、本来はソフトバンクのスマホ乗り換えプログラム「新トクするサポート+」を利用した場合、機種によっては「特典利用料」が最大22,000円かかる。
しかし、この特典利用料(22,000円)を免除することができるサービスが「買い替え応援割」だ。
(条件①)次の乗り換え時にソフトバンクの指定機種を買う必要あり

買い替え応援割を適用する上で大前提になるのが、次のスマホに乗り換える際もソフトバンクで指定の機種を購入、またはレンタルしなければならない点だ。2年後に自分が欲しい機種が対象になっているかが未確定な点には注意が必要だ。
ただ、2年後に改めて「新トクするサポート+」を利用することは可能なので、1回格安SIMに乗り換えてから再度ソフトバンクで契約をすればデメリットはないように感じる。
しかし、それがソフトバンクが仕掛けた巧妙な罠なんだ。
(条件②)MNPと新規契約は不可

とは言うのも、「買い替え応援割」の超重要な条件がもう1つある。それが「機種変更または端末購入」のみ。つまり、「MNPと新規契約」は不可な点だ。
ちなみに端末購入っていうのは新規契約ではなく、純粋に回線契約なしで端末のみの購入になる。わざわざApple直販より3万円高いiPhoneをソフトバンクで買う必要があるだろうか。いやない。(倒置法)

つまり、買い替え応援割を適用するためには、ソフトバンクのクソ高い回線を使い続けるか、格安SIMに一度乗り換えたとしても、24カ月よりも前にソフトバンク回線に戻っている必要がある。
しかも機種変更のみということは、MNPのみに適用されるような大幅値引きは期待できない。
結局のところ、24カ月後には、特典利用料(22,000円)を払ってソフトバンクと縁を切るか、甘んじて高額な回線契約を受け入れるしかなくなる。
これがソフトバンクが仕掛けた巧妙の罠の正体なんだ。つまり、ソフトバンクでiPhone17の契約を結ぶのはおすすめしない。
買い替え応援割
- 2年後、スマホ返却時に再度ソフトバンクで機種を購入(レンタル)することで、特典利用料を免除
- 2年後の契約は、機種変更または端末購入のみ。MNPと新規契約は適用外(つまり乗り換え不可)
- MNPできないので大幅な値引きが期待できない
- 特典利用料を素直に支払った方が良い
通信回線料込みの総額で考える

とはいえ、2年後に特典利用料(22,000円)を支払うのであれば、iPhone17を2年間レンタルして総額22,024円で済むのもまた事実。
これが実際に安いのかどうかを、各キャリアと通信回線契約の料金を含めて検証してみよう。
結論としては、通信回線料金込みでiPhone17を契約するのであれば、docomo、または楽天モバイルで契約するのが安くておすすめ。やっぱりソフトバンクはおすすめできない。
4大キャリアのiPhone17レンタル代金

ソフトバンクのiPhone17が2年総額22,024円で借りられるのはわかった。では、実際に他キャリアと比較するとどうなのか?
それを示したのが下図。
iPhone17のレンタル代金(24カ月)
キャリア | 2年総額 |
---|---|
ドコモ(ahamo可) | 31,966円 |
au | 34,500円 |
ソフトバンク | 22,024円(特典利用料含む) |
楽天モバイル | 52,392円 |
大手4社で比較してみると、特典利用料を含めてもソフトバンクが最も安くiPhone17を使うことができるのがわかると思う。
しかし、1円スマホを安く使うためのポイントは、いかに高いキャリアの回線料金を払わないかが勝負になる。
その点では、ドコモへの乗り換えの際に、コスパの高いahamoが選択できる点は特筆すべきポイントと言えるだろう。
4大キャリアの通信回線料金
そして、大手キャリアの通信回線料金は次のとおり。
キャリア別通信回線料金
キャリア | 月額(20GB) |
---|---|
ドコモ(ahamo) | 2,970円 |
au(使い放題MAX+) | 7,788円 |
ソフトバンク(ペイトク30) | 7,425円 |
楽天モバイル(最強プラン) | 2,178円 |
大手キャリアの通信プラン(20GB)を比較すると、最も安く済むのが楽天モバイルの最強プランで月額2,178円。次点でahamo(2,970円)。
逆にauとソフトバンクで20GBを使おうとすると月額8,000円近くかかるし、低容量プランも結局は非常に高額になるので現実的ではない。この2社で1円スマホを契約する場合はこの高額の通信回線料金を覚悟しなければならない。
サブブランドへの乗り換え期間
ただし、各キャリアのサブブランドへの乗り換えを行うことも可能。いわゆるブラックリスト入りしないで乗り換えを行うことができる期間をまとめた図が次のとおり。
サブブランドへの乗り換え期間
転出元 | 転出先 | 期間 |
---|---|---|
ドコモ | ahamo | 即日 |
au | UQモバイル | 1か月 |
ソフトバンク | LINEMO | 3か月 |
楽天モバイル | 無し | 6か月 |
ドコモについては、そもそもahamoはサブブランドですらなく、契約変更になるので即日乗り換えが可能だ。ただし、iPhone17については最初からahamoで手続きが可能。
次点で短いのがau⇒UQモバイルの1か月、ソフトバンク⇒LINMOの3か月と続き、楽天モバイルについてはそもそもサブブランドが無いので、6か月間は乗り換えができないと思っていいだろう。
この点については、次の記事で解説をしているので参考にしてもらいたい。
通信回線料金を含めた総額

というわけでiPhone17を24カ月間運用した場合の「本体レンタル代」、「通信回線料金」の総額をキャリア別に示して行こう。
ドコモ(ahamo)「103,246円」
内容 | 料金 |
---|---|
本体レンタル代 | 31,966円 |
回線料金(ahamo) | 2,970円×24カ月 |
合計(24カ月) | 103,246円 |
トップバッターは1円スマホに関しては俺が全力でおすすめをしているドコモ(ahamo)だ。
本体レンタル代、回線料金がまんべんなく安く済み、24カ月時点での料金は「103,246円」になった。結論を言えばiPhone17を使いたい場合は、このパターンが最安になる。
月額に直すと「4,302円」になり、スマホと通信回線料金コミコミで最新のiPhoneが使えるのであれば、検討の余地があるだろう。
au ⇒ UQモバイル「130,332円」
内容 | 料金 |
---|---|
本体レンタル代 | 34,500円 |
回線料金①(使い放題MAX+) | 7,788円×1カ月 |
回線料金②(UQモバイル) | 3,828円×23カ月 |
合計 | 130,332円 |
2番手はau、そして1か月後にUQモバイルに乗り換えた場合のシミュレーションだ。
乗り換え先のUQモバイルの料金が他キャリアと比べて高いため、24カ月時点の総額は「130,332円」になった。
ドコモと比較して1回乗り換えの手間があるにもかかわらず高いので、auでiPhone17を買うメリットは一切ない。
ソフトバンク ⇒ LINMO「106,669円」
内容 | 料金 |
---|---|
本体レンタル代 | 22,024円 |
回線料金①(ペイトク30) | 7,425円×3カ月 |
回線料金②(LINMO) | 2,970円×21カ月 |
合計 | 106,669円 |
3番手は本日の主役、ソフトバンクからLINMOへ乗り換えた場合のシミュレーションだ。
本体レンタル代最安ではあったが、24カ月時点の総額は「106,669円」に着地。わずかにドコモ(103,246円)より高い結果になった。
こちらも乗り換えの手間がかかっているので、ドコモ回線を選択した方がいいだろう。
楽天モバイル「104,664円」
内容 | 料金 |
---|---|
本体レンタル代 | 52,392円 |
回線料金(最強プラン) | 2,178円×24カ月 |
合計 | 104,664円 |
そして4番手は大穴の楽天モバイル。本体レンタル代が高いものの、楽天最強プランの料金が安いので他キャリアに対してどこまで肉薄できるか。
結果としては、24カ月時点の総額が「104,664円」で着地。惜しくもわずかにドコモ(103,246円)に一歩及ばなかった。
ただし、楽天モバイル最強プランは、3GB(1,078円)、20GB(2,178円)、無制限(3,278円)の段階性料金プラン。場合によっては楽天モバイルの方が安かったり、無制限に魅力を感じる場合はアリな選択肢になる。
また、楽天モバイルに加入すると、楽天市場でポイントが+4倍になるので、活用している人はahamoより優先しても良い。
4大キャリア別の料金まとめ

そして4キャリアの2年総額を比較した図が次のとおり。
キャリア | 2年総額 | 月額 |
---|---|---|
ドコモ(ahamo) | 103,246円 | 4,302円/月 |
au | 130,332円 | 5,431円/月 |
ソフトバンク | 106,669円 | 4,445円/月 |
楽天モバイル | 104,664円 | 4,361円/月 |
ドコモ(ahamo)でiPhone17を購入(レンタル)するのが一番お安いという結果になった。
逆に一番高くつくのがau。サブブランドのUQモバイルが他キャリアより高額なので当然の結果。ソフトバンクは3番手。
惜しくも2番手の楽天モバイルは段階性料金プランである点が魅力的。また、楽天市場を良く使うのであればアリな選択肢。
(結論①)iPhone17は月額1円で使えない

というわけで、この記事のタイトルは「iPhone17を月額1円で使う方法」と書いてあって釣りタイトルみたいになっているのは大変申し訳ないんだけど、結論としてはiPhone17を月額1円で使うことはできない。
ソフトバンクにMNP転出をすることで1円スマホとして契約をすることができるし、買い替え応援割を使うことで、特典利用料(22,000円)を免除することは確かに可能なんだけど、機種変更しか対応していないから、結局は高いソフトバンクの通信回線を使うしかない。
「ソフトバンクでiPhone17を月額1円で使うことができる」は、嘘はついていないんだけど限りなく黒に近いグレーって感じ。2年後に大金を支払うことが確定しているからだ。
(結論②)iPhone17はドコモで契約するのが一番安い

繰り返しになるが、スマホの買い替えは回線料金を含めた総額で考えなければならない。
iPhone17を2年レンタルしつつ、サブブランドに乗り換えて回線料金を抑えた場合の総額が次のとおりになる。(再掲)
キャリア | 2年総額 | 月額 |
---|---|---|
ドコモ(ahamo) | 103,246円 | 4,302円/月 |
au | 130,332円 | 5,431円/月 |
ソフトバンク | 106,669円 | 4,445円/月 |
楽天モバイル | 104,664円 | 4,361円/月 |
結果としてはドコモ(ahamo)でiPhone17を購入(レンタル)するのが一番お安いという結果で、次点で楽天モバイル。
1円スマホを前面に押し出しているソフトバンクは、結局のところ下から2番目の価格になった。いかに安く見せて利益を上げられるかという手法にはあっぱれで、株主としては喜ばしい限りだが、消費者としては1円スマホに釣られてソフトバンクに手を出してはいけない。
まとめ

いかがだっただろうか。
今回はソフトバンクが前面に押し出してセールしているiPhone17の1円スマホに焦点を当てて解説をしてきた。
結論としてはiPhone17を月額1円で使うことはできないし、ドコモで契約をするのが最も安く運用できるということがわかった。
また、1年レンタルであるソフトバンクの「新トクするサポート+」の「特典A」は、「iPhone17Pro」や「iPhone Air」も月額1円で使えるようなポスターを出しているが、実際は1年間で7万円以上支払う必要があり、びっくりするぐらいの詐欺価格であることも解説してきた。
こういった詐欺まがいの販売をするソフトバンクには近づいてはいけないし、「月額1円」という文字に踊らされるのではなく、しっかりと「総額」を確認した上で乗り換えを検討してもらいたい。
この記事の結論
- iPhone17は月額1円で使えない
- iPhone17はドコモで契約するのが最安
- ソフトバンクの「特典A」には要注意
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