今回は、2025年8月20日に発売された、「EarFun Air Pro 4i」のレビューをしていく。
名前のとおり、「EarFun Air Pro 4i」の姉妹期にあたるモデルで、ノイキャン性能がアップしているという前評判だから、今回はその実力を検証していきたいと思う。
この記事のポイント
- EarFun Air Pro 4 と4iの違い
- ノイキャン強度の違い
- EarFun Air Pro 4 と4iどちらがおすすめか
個人的な感想としては、「EarFun Air Pro 4i」は「廉価版EarFun Air Pro 4」のイメージ。「EarFun Air Pro 4i」の方が安く実用上の機能は変わらないため、よりコスパがいいと言える。
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EarFun Air Pro4iのスペック

まず最初に、「EarFun Air Pro4i」のスペックを、姉妹機「EarFun Air Pro4」と比較してみよう。
特徴 | EarFun Air Pro4i | EarFun Air Pro4 |
---|---|---|
![]() | ![]() | |
発売日 | 2025年8月 | 2024年7月 |
価格 | 8,990円 | 9,990円 |
装着方式 | カナル型 | カナル型 |
ドライバーサイズ | 11mm | 10mm |
ANC | QuietSmart 3.0 -50dB | QuietSmart 3.0 -50dB |
外音取込 | あり | あり |
充電端子 | USB Type-C | USB Type-C |
再生時間(ANCオン) | 6.5時間 | 7.5時間 |
再生時間(ANCオフ) | 9.5時間 | 11時間 |
再生時間(ケース) | 40時間 | 52時間 |
ワイヤレス充電 | 対応 | 対応 |
マルチポイント | 対応 | 対応 |
防塵防水 | IP55 | IPX5 |
重量 | 約5g(片耳)/56g(充電ケース込み) | 約5g(片耳)/55g(充電ケース込み) |
コーデック | SBC,AAC,LDAC | SBC,AAC,LDAC aptX,Adaptive aptX Lossless Snapdragon Sound LC3 |
「EarFun Air Pro4i」は「EarFun Air Pro4」からノイキャンが更に進化したとされているが、スペック表上の機能としては同じ独自規格「QuietSmart 3.0」を搭載している。
後述するが、電車の走行音などの中低域のノイズの処理性能が向上しているとのことなので、ここは聞き比べて違いを確認する他ない。バッテリーやコーデックを中心に全体的にグレードダウンしたが、価格は1,000円安くなり、よりお求めやすくなった印象だ。
EarFun Air Pro4iの外観・付属品

まず最初に外観を確認していこう。
附属品は本体のほかにイヤーピースが2種類、そして充電用のタイプA to Cケーブル。

イヤーピースはXS~XLサイズの4種類で、イヤホン本体についているMサイズを含めると5サイズに対応。

また、新開発の二重硬度設計を採用した傘と軸で異なる硬さのシリコン素材を使い、軸部分の硬め素材で耳との隙間をなくし、音の漏れを防ぐ。さらに、傘部分は薄い素材で自然に耳とフィットするとのこと。
ただ、実際に装着してみた感じだと、傘部分の素材がペラペラしすぎていて、お世辞にもフィット感がいいとは言えず、付け心地に関しては「EarFun Air Pro4」の方が良い。
Air Pro4iのイヤホンケース

イヤホンケースはマットで四角いボディ。


前面には緑色のインジケーターが点灯、充電用のタイプC端子は背面についている。

「EarFun Air Pro4」と比べるとこんな感じ。四角くなった分縦が伸びて幅が短くなった。大きさはそんなに変わらない。
厚さについてもこんな感じで変わらないので、携帯性は互角。

しかし、四角いケースになってしまったことによって、「EarFun Air Pro4」よりイヤホン本体が取り出しづらくなってしまった印象。

「EarFun Air Pro4」は人差し指がズボっと入るので、安定して取り出せるが、「EarFun Air Pro4i」は中途半端に人差し指も親指も入らないので、しっかり摘ままないと滑って取れない。
イヤホンケースについては「EarFun Air Pro4」の方が使いやすい。
Air Pro4iのイヤホン本体


「EarFun Air Pro4i」のイヤホン本体だが、側面が金属加工っぽい仕上げになっていて、これは「EarFun Air Pro4」と一緒。

しかし、「EarFun Air Pro4」と比べて少し肉厚になった印象。太くなった分持ちやすくなったとも言えるが、スタイリッシュさは失われた。

タッチセンサーの部分に点字のような突起があるので、操作がしやすいのは好印象。ただ、「EarFun Air Pro4」はこの部分が凹んでいたから、操作がよりしやすくなったかと言われればそういうわけではない。

イヤホン本体のデザインの良し悪しは人それぞれだと思うが、個人的には「EarFun Air Pro4」の方が細身でスタイリッシュな印象だから好き。

ちなみにイヤーピースは「EarFun Air Pro4」は丸形だが、「EarFun Air Pro4i」では2層構造素材の楕円形に変更された。
公式曰く、付け心地が良くなったとしているが、明確にフィット感は低下した。外側の素材がフニャフニャなので、耳に付けてもなんだかふわふわした感じ。密閉感が失われている感じがある。

ただ、単純に俺が「EarFun Air Pro4」をヘビロテしていてしっくり来ているだけ説もあるので、ここは人によるのかもしれない。
EarFun Air Pro4iの機能性

外観をチェックしてきたところで、ここからは「EarFun Air Pro4i」 の機能面ついて解説をしていく。
特徴 | EarFun Air Pro4i | EarFun Air Pro4 |
---|---|---|
![]() | ![]() | |
発売日 | 2025年8月 | 2024年7月 |
価格 | 8,990円 | 9,990円 |
装着方式 | カナル型 | カナル型 |
ドライバーサイズ | 11mm | 10mm |
ANC | QuietSmart 3.0 -50dB | QuietSmart 3.0 -50dB |
外音取込 | あり | あり |
充電端子 | USB Type-C | USB Type-C |
再生時間(ANCオン) | 6.5時間 | 7.5時間 |
再生時間(ANCオフ) | 9.5時間 | 11時間 |
再生時間(ケース) | 40時間 | 52時間 |
ワイヤレス充電 | 対応 | 対応 |
マルチポイント | 対応 | 対応 |
防塵防水 | IP55 | IPX5 |
重量 | 約5g(片耳)/56g(充電ケース込み) | 約5g(片耳)/55g(充電ケース込み) |
コーデック | SBC,AAC,LDAC | SBC,AAC,LDAC aptX,Adaptive aptX Lossless Snapdragon Sound LC3 |
価格は「EarFun Air Pro4」から1,000円安くなり、しかも、公式曰くノイキャンの性能が向上しているという。
対応コーデックは「SBC,AAC,LDAC」に減ったが、そもそもiPhoneユーザーはAAC接続しかできないし、Andoroidユーザーにとっても、高音質の転送技術であるLDACにも対応をしているから、正直何の問題もない。遅延の少ない「aptX Lossless」についても、対応していたところでどうせFPSや動画編集は有線イヤホンが必要になるからなくていい。
そういった余計なライセンス料を抑えてコスト削減したのであれば、消費者目線にたった商品開発をしているといっていいんじゃないだろうか。
EarFun Air Pro4iのアクティブノイズキャンセリング

「EarFun Air Pro4」も「EarFun Air Pro4i」も、EarFun独自規格ANC「QuietSmart 3.0」を搭載している。
公称値-50dBのノイズを低減することができる。これはエアコンの駆動音相当の音で、実際に付けてみると、エアコンの駆動音はしっかり消える。
「EarFun Air Pro4i」のウリは、「EarFun Air Pro4」と同じ「QuietSmart 3.0」を搭載しつつつも、より中低音域のノイズをカットすることに成功したという。

電車内の騒音もこの中低音域なので、通勤や通学で電車を使用している人にとっては嬉しい設計変更と言えるだろう。
一方で、中高音域のノイズに対しては「EarFun Air Pro4」の方が強いとのこと。
実際に両イヤホンを装着して聞き比べてみると、わずかに「EarFun Air Pro4i」の方が確かに騒音が抑えられている印象。

ただ、これは正直微々たる差で人によって感じ方も異なる部分ではある。「EarFun Air Pro4」の時点で相当に強力なノイキャンであり、日常使いであればノイキャンの強度に不満はない。
ちょっとでもノイキャンが強い方がいいという人には、「EarFun Air Pro4i」の方がいいだろう。
EarFun Air Pro4iのバッテリー

メーカー公称値としては、「EarFun Air Pro4i」はイヤホン単体で6.5時間(ANCオン)、ケース込みで40時間の連続再生に対応している。
「EarFun Air Pro4」と比べるとイヤホン本体もケース込みでも連続再生時間は少なくなってしまっているんだけど、イヤホン単体でANCを効かせて使用しても余裕で一日持つから問題ない。
特徴 | EarFun Air Pro4i | EarFun Air Pro4 |
---|---|---|
再生時間(ANCオン) | 6.5時間 | 7.5時間 |
再生時間(ANCオフ) | 9.5時間 | 11時間 |
再生時間(ケース) | 40時間 | 52時間 |
ワイヤレス充電に対応

「EarFun Air Pro4i」はもちろんワイヤレス充電に対応をしている。
EarFun Air Pro4i | EarFun Air Pro4 | |
---|---|---|
無線充電 | 対応 | 対応 |
5,000円~10,000円の価格帯であれば、ワイヤレス充電に対応をしているかどうかがイヤホンを選ぶ基準の1つになる。

ちなみに、有線での充電の場合は、10分で2時間の使用ができる急速充電に対応しているが、アンカーのイヤホンだと10分充電で5時間とか使えるのもあるから、それに比べるとまぁまぁ遅い。
マルチポイント接続

マルチポイント接続とは、同時に複数台のデバイスにペアリング可能な接続方法のことで、「EarFun Air Pro4i」は同時に2台のデバイスと接続可能だ。
EarFun Air Pro4i | EarFun Air Pro4 | |
---|---|---|
MP接続 | 対応 | 対応 |
「EarFun Air Pro4」も勿論対応している。
音質

そして、一番気になる音質。ドライバーに少し変更があって、「EarFun Air Pro4i」は11mmチタンコーティング複合振動板を採用。力強い低音が特徴だ。
実際に聞いてみても、「EarFun Air Pro4」が低音から高音まで整ったバランスの良い音質なのに対して、「EarFun Air Pro4i」は低音に迫力がプラスされた印象がある。
どっちも音質は良いのは間違いないんだけど、長時間効いていても疲れない「EarFun Air Pro4」が個人的には好み。「EarFun Air Pro4i」は音楽向きの音質。
音質の違い
- EarFun Air Pro 4i
低音の迫力が増した - EarFun Air Pro 4
低音から高音までバランスの良い音
EarFun Air Pro4iの外音取り込み

「EarFun Air Pro4i」の外音取り込みは超優秀。
ANKERのイヤホンは外音取り込み機能が弱くて、サーッというホワイトノイズが結構乗るんだけど、「EarFun Air Pro4i」はそういったノイズをほとんど感じないから、自然に外音取り込みが使える。
「EarFun Air Pro4」も勿論超優秀で、廉価版だけどこのあたりの機能もちゃんとしているから、イヤーファンのイヤホンは信頼度が高い。
専用アプリ「EarFunAudio」

また、音質については、専用アプリ「EarFunAudio」のイコライザ設定で調整が可能だ。

プリセットの「ボーカル強化」などで中音域を強化してもいいが、自分の聴力に合わせて最適な音を設定する「適応イコライザ」がおすすめだ。

適応イコライザの場合、自分の好みの音が出てくるわけではないんだけど、「良く聞こえる周波数」「あまり聞こえない周波数」を調べることでストレスのない音に調整できるから、一度試してみて欲しい。
EarFun Air Pro4iのメリット
というわけで、ここまでの内容を踏まえて「EarFun Air Pro4i」の良い点をまとめると次のとおりだ。
EarFun Air Pro4iのメリット
- コスパ最強
- ノイキャンも優秀
- 音質も良い
コスパ最強

「EarFun Air Pro4i」を一言で表すなら、廉価版「EarFun Air Pro4」という言葉がぴったりだ。
もともと「EarFun Air Pro4」は、1万円以下のワイヤレスイヤホンとしてはコスパ最強なんだけど、「EarFun Air Pro4i」は必要な機能は残しつつ、お値段を1,000円下げてしまった。
更に常設で1,000円オフのクーポンが出ているから、実際は7,990円で購入することができる。8,000円以下で買えるイヤホンとして、コスパNo1の座に君臨したといっていいだろう。
ノイキャンも優秀

「EarFun Air Pro4i」のウリとして、ノイキャンが強化された点が挙げられる。
機能としては「EarFun Air Pro4」と同じ「QuietSmart 3.0」を搭載しているんだけど、より中低音域のノイズをカットしているから、実用上ではノイキャンの強度は「EarFun Air Pro4」よりも優秀と言えるだろう。
音質も良い

勿論、音質も良い。「EarFun Air Pro4」と比べて低音重視の迫力のある音が魅力だ。
「EarFun Air Pro4」は低音から高音までバランスの取れたクリアなサウンドだから、既存ユーザーは音作りの方向性が違う点には注意をしたい。
EarFun Air Pro4iのデメリット

一方で「EarFun Air Pro4i」の悪い点をまとめると次のとおりだ。
EarFun Air Pro4iのイマイチな点
- 着け心地は「EarFun Air Pro4」の方が良い
- 実は「EarFun Air Pro4」と価格が変わらない
着け心地は「EarFun Air Pro4」の方が良い

「EarFun Air Pro4i」のイヤーピースは、新開発の二重硬度設計を採用した傘と軸で異なる硬さのシリコン素材。軸部分は硬めで耳との隙間をなくし、傘部分は薄い素材で耳にフィットさせる。
ただ、実際に装着してみた感じだと、傘部分の素材がペラペラしすぎていて、お世辞にもフィット感がいいとは言えず、付け心地に関しては「EarFun Air Pro4」の方が良い。
実際にイヤホンが耳にフィットするかどうかは使ってみないとわからない部分が大きいから、この点には注意をしてほしい。
実は「EarFun Air Pro4」と価格が変わらない

定価ベースで考えれば、「EarFun Air Pro4i」は確かに最もコスパが良いんだけど、「EarFun Air Pro4」も値引きされて売られているから、結局8,000円くらいで買うことができる。つまりどちらも値段は変わらない。
であれば、今の時点でわざわざ機能性の劣る「EarFun Air Pro4i」を買うメリットはあまりないんじゃないかなと思う。中低音域のノイキャンが強いというメリットはあるが、着け心地や外観は「EarFun Air Pro4」の方が良い(個人的感想)ので、選ぶのはなかなか難しい。
まとめ

というわけで、今回はイヤーファン新作のコスパ最強イヤホン「EarFun Air Pro4i」をレビューしてきた。
「EarFun Air Pro4」という1万円以下で買えるコスパ最強イヤホンが、更にお安くなって登場してしまったのは純粋に衝撃がデカい。
ただ、個人的に「今」どっちがオススメかと聞かれれば、「EarFun Air Pro4」をおすすめしたい。理由としては繰り返しにはなるが、「EarFun Air Pro4」もセール価格では8,000円以下で買えるから、結局同じくらいの値段になる。ノイキャン強度の差はあれど、総合的な完成度は「EarFun Air Pro4」の方が高いと思う。
「EarFun Air Pro4i」は、音質が良くてノイキャンが付いていてワイヤレス充電に対応をした、「コスパが高いイヤホン」として定番の1台になるだろう。
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こっちもオススメ