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イヤホン

【ANKER Soundcore p41iレビュー】モバイルバッテリー付き変態ガジェットの実力を検証する

春のANKER新作発表会で一番注目度が高かったのは間違いなく「Soundcore Liberty5」だと思うし、結果としてLiberty5は順当に売れているんだけど、そんな名機の陰で発売された変態ガジェットが存在する。

 

それが、ワイヤレスイヤホンにモバイルバッテリーを合体させた「Soundcore p41i」だ。

  

イヤホンケースに3,000mAh相当のバッテリーを内蔵していて、「ちょっとスマホの充電が足りない時に便利」な本機の実力を今回は検証する。

 

          

Soundcore p41i の特徴

  • モバイルバッテリー内蔵
    3,000mAh相当のモバ充として使える。ちょっと充電が足りないを補う。
  • 充電ケーブル内蔵
    有線ケーブル附属で10Wの出力に対応
  • イヤホン性能はp40i譲り
    音質やノイキャン性能は高水準。

            

実際に使ってみた感想、というか使う前から分かっていたところではあるんだけど、p41iには次のデメリットがある。

 

Soundcore p41i のイマイチな点

  • 価格が高い
    p40i(7,990円)に対して、12,990円と割高感が否めない。
  • ワイヤレス充電非対応
    p40iには搭載した無線充電を廃止。
  • 巨大化
    ワイヤレスイヤホンに有るまじき本体のデカさ。

  

それぞれ説明をしていこう。

 

Soundcore p41i スペック表

まず最初に、「Soundcore p41i 」 の、おおまかなスペックを把握しておこう。

 

比較対象はもちろん「Soundcore p40i」だ。

   

特徴Soundcore p41iSoundcore p40i
価格12,990円7,980円
装着方式カナル型カナル型
ドライバーサイズ11mm11mm
ANCUNC2.0UNC2.0
外音取込ありあり
充電端子USB Type-C
(ケーブル内蔵)
USB Type-C
再生時間(単体)12時間12時間
再生時間(ケース)192時間60時間
ワイヤレス充電非対応対応
マルチポイント対応対応
防水防滴IPX5IPX5
重量約5g(片耳)/114g(充電ケース込み)約5g(片耳)/58g(充電ケース込み)
コーデックSBC,AACSBC,AAC
バッテリー3,000mAh-
最大出力10W-

 

「Soundcore p41i」と「Soundcore p40i」のワイヤレスイヤホンとしての能力はほぼ一緒、といいたいところだが、p41iはワイヤレス充電に非対応なので、ここは明確に差がある。

 

ドライバーやノイキャンはp40iと同じものを使いまわしていると思われるので、音質やノイキャンの性能はまったく同じ。

 

    

p41iのウリはモバイルバッテリーとしての機能で、3,000mAh相当のバッテリーを積んでいるため、ワイヤレスイヤホンとして運用するのであれば、電池切れの心配は皆無だが、モバイルバッテリーとしても使用する見込みがあるのであれば、毎日の充電は必須だ。

  

であれば、充電速度が遅くてもいいからワイヤレス充電に対応するべきだったのでは?と思う。

        

Soundcore p41i 外観・付属品

 

「Soundcore p41i」のパッケージはいつもの爽やかなアンカーブルー。

  

良く言えばシンプル、悪く言えば質素。

     

 

付属品はイヤーピース、説明書と保証書。

      

    

イヤーピースはプリセットを含めば XS ~ XL までの5サイズから選べる。

  

イヤホンケース

 

イヤホンケースの特徴としては、充電用のタイプCケーブルが付属していること。

  

   

本体と一体型なので、ケーブルがどっかに行ってしまう心配はないが、ポケットに入れて持ち運ぶにはちょっと邪魔。

     

左がp41i / 右がp40i

 

そして最大の特徴はその巨大なボディだ。

  

Soundcorep40iと比較してみると一目瞭然。あまりにもデカイ。

 

左がp41i / 右がp40i

   

ケースを開くと違和感Max。p41iはイヤホンに対してケースがあまりにも大きい。デンドロビウムガンダムもびっくりだぜ。

  

  

ケース前面には充電残量の表示やBluetooth接続状況、なんかの表示が付いている。

  

 

p40iと同じくスマホスタンドが付属しているが、ケースがデカい分安定性が増していてムダに実用的。

 

 

でも、スマホスタンドについてはp40iのレビューでも言ってるけど実用性は皆無だから不要。

           

イヤホン本体

左がp41i / 右がp40i

 

イヤホン本体はp40iとほぼ一緒だけど微妙に違う。

  

左がp41i / 右がp40i

 

塗装が微妙に違ったり、タッチセンサーの所の突起が無くなっていたりする。

  

左がp41i / 右がp40i

 

イヤーピースの形はp40と一緒で楕円形から変更なし。

 

p40iの楕円形イヤーピースは耳に安定してハマらなくてポロポロ落ちるっていうレビューが多かったから、ここは変更してもらいたかった。

  

 

 

重量を量ってみると、p41iはちょうどp40iのダブルスコア。

 

本体がデカいのでそんなに重いとは感じないが、逆に言うと本体サイズがデカすぎるので持ち運びにはやっぱり不便。

 

機能性(イヤホン)

 

ここからは「Soundcore p41i」の機能面について紹介をしていく。まずはワイヤレスイヤホンとしての機能を見ていこう。

     

アクティブノイズキャンセリング

「Soundcore p41i」のANCは、 ANKER独自規格の「ウルトラノイズキャンセリング 2.0」に対応している。

 

これは「Soundcore p40i」と全く同じノイキャン性能で、上位機種の「Soundcore Liberty4」と同等の強力な機能だが、新作の「Soundcore Liberty5」のノイキャン性能と比べると幾分弱い。

 

ただし、これくらいのノイキャン性能でも十分満足できるので、ノイキャン性能に不満は出ないと思う。

   

 

アクティブノイズキャンセリング

  • 独自規格の「ウルトラノイズキャンセリング2.0」を搭載。
  • 公称値最大-40dB相当で、ノイキャン性能は高い。
  • 姉妹機「p40i」や上位機「Liberty4」と同等の性能

          

バッテリー

 

本機はモバイルバッテリーの機能を有しているので、非常に長時間の使用ができる。

  

Soundcore p41iSoundcore p40i
再生時間(単体)12時間12時間
再生時間(ケース)192時間60時間

 

ケース込み最大192時間という、1か月以上の使用に耐えるロングバッテリー。これでついつい充電を忘れてしまううっかりさんでも安心だ。

 

とはいえ、うっかりさんでなければ「p40i」の60時間でも余りあるスペックなので、イヤホンとしてのバッテリー性能はあまりにも過剰だろう。

        

バッテリー

  • イヤホン単体で連続12時間再生
  • ケース込みで192時間再生

           

マルチポイント接続

 

マルチポイント接続は、同時に複数のデバイスに接続することが可能な機能だ。

 

とはいっても、同時に2台のスマホから音を流せるというわけではなくて、事前にイヤホンに割り当てた機種に、接続先をワンプッシュで変更できるっていう機能だ。

        

外音取り込み

本機は外音取り込み機能にも対応。 

 

外音取り込みは、イヤホンのマイクで収音した音をスピーカーで流す機能。

 

交通量が多いシーンなどで周囲に注意が必要な際に、いちいちイヤホンを取り外さなくても良いのが便利。

 

個人的にはなくてもいい。 

 

IPX5防水

 

本機は IPX5 防水機能を備えている。

 

IPX5防水は、流水に耐えられるだけの防水性能であり、突然の雨や、スポーツシーンでイヤホンを流水で洗うことが可能。

     

機能性(モバイルバッテリー)

    

続いて本機の最大の特徴である「モバイルバッテリー」としての機能を検証していく。

 

バッテリー容量

 

バッテリー容量は公称値3,000mAh。

  

iPhone16の充電を40%まで復活させる程度で、あくまで「ちょっと充電足りない」時の保険のような位置づけだ。

 

ちなみにiPhoneなどへ充電を続けると、本機のバッテリー残量が10%以下になると給電を停止する仕様。

 

充電しっぱなしにしていても、イヤホンとして使えなくなることがないのは高評価。

  

入力

 

本機への給電性能は約4W。

  

今どきのモバイルバッテリーとしては遅めで、3,000mAhと言えども満充電にはそこそこ時間がかかるが、本機に充電をするのは家に帰ってからだと思うので、ここは問題ないだろう。

  

出力

  

一方でスマホなどへのデバイスへの出力は最大10Wに対応。

  

こちらも早いわけではないが、凄く遅いという訳でもない。

  

本機をモバイルバッテリーとして使うのは、あくまで緊急用としてになると思われるので、10Wも出力があれば十分だろう。

       

 機能性(バッテリー) 

  • バッテリー容量
    3,000mAhであくまで緊急用。残量10%以下になると給電停止。
  • 入出力は遅め
    本機への給電、他デバイスへの出力ともに低速だが、実用上は問題ない。

    

Soundcore p41iの特徴

    

ここまでの内容を踏まえて、Soundcore p41i の特徴をまとめると次の通り。

           

Soundcore p41i の特徴

  • モバイルバッテリー内蔵
    3,000mAh相当のバッテリー容量で、ちょっと充電が足りないのを補う。
  • 充電ケーブル内蔵
    有線ケーブル附属で10Wの出力に対応
  • イヤホン性能はp40i譲り
    音質やノイキャン性能は高水準。

 

最大の特徴はモバイルバッテリーを内蔵している点。ケーブルも内蔵しており、これ1台でモバイルバッテリーとしての役目を果たすことができるのは、他のイヤホンにはないメリットだろう。

 

加えて、音質やノイキャンといった機能性はコスパ最強機の「p40i」譲りであるから、イヤホンとしての性能は申し分ない。

 

しかし、ワイヤレス充電に対応をしていないのは評価が分かれるところだ。

 

Soundcore p41iのイマイチな点

対して、p41iのイマイチな点は次の通りだ。

           

Soundcore p41i のイマイチな点

  • 価格が高い
    p40i(7,990円)に対して、12,990円と割高感が否めない。
  • ワイヤレス充電非対応
    結局毎日充電するので、低速でも対応しておくべきだった。
  • 巨大化
    ワイヤレスイヤホンに有るまじき本体のデカさ。
  • モバ充を毎日持ち歩く必要があるのか
    日常使いでスマホの充電が持たないのであれば、スマホを買い替えるべき。

  

価格が高い

まず、誰もが最初に思うであろうイマイチな点が「価格の高さ」だ。

 

Soundcore p40iが7,990円で買えるのに対して、p41iはお値段12,990円とびっくりするくらい高い。

 

モバイルバッテリーの機能が付いているとはいえ、3,000mAhの低容量、更に本体もp40iを使いまわした割にお値段が抑えられていない。

 

個人的にはワイヤレス充電の差別化がある分、p40iよりも安く出してもいいんじゃないかと思うくらい。いくらなんでも12,990円は高すぎ。絶対に売れないやつ。というかANKERは売る気がない説まである。

  

ワイヤレス充電非対応

p40iの凄く良い点だったワイヤレス充電を省いてしまったのが、本機が中途半端である最たる理由だ。

 

確かに、ワイヤレスイヤホンとしてみるのであれば、192時間も連続使用ができるからワイヤレス充電なんて不要なんだけど、本機で求められているのは、イヤホンの機能よりモバ充としての機能だろう。

 

そして、本機のメインターゲットは、日々充電切れの不安と戦う学生達だろう。

  

であれば、本機は毎日必ず充電をする必要がある。毎日充電する必要があるのであれば、ワイヤレス充電に対応をしていた方が絶対に良い。

 

故に、本機からワイヤレス充電を省いたのは明確に間違いだったと言えるだろう。

    

もちろん、ワイヤレス充電に対応させると、その分デカくなるだろうが、別に家に帰ってワイヤレス充電器に置くのであれば、5W程度のqi規格低速ワイヤス充電で十分だったんだ。

   

巨大化

本機はモバイルバッテリーを積んだことで、本体サイズが巨大化、重量もp40iの約2倍の100gオーバーとなり、明らかにデカくて重くなった。

 

ワイヤレスイヤホンは小さくて軽くてスタイリッシュだから毎日持ち運んでいてもストレスがないのに、わざわざ使うかどうかもわからないモバイルバッテリーを持ち運ぶ理由があるのだろうか。(いやない)

 

この商品は「イヤホンがメイン」なのか「バッテリーがメイン」なのかで評価が分かれると思っているんだけど、個人的な評価としては「バッテリーがメインのイヤホン」だと思うから、イマイチとしか言いようがない。

 

バッテリーメインならばこんな中途半端なものを持たないで、小型軽量のモバイルバッテリーを持った方がいい。

    

無駄に重たい荷物を毎日持ち続けていることになる。

   

あくまで緊急用のモバイルバッテリーという位置づけになるのかなと思う。

 

モバ充を毎日持ち歩く必要があるのか

 

本機のコンセプトはイヤホンとモバ充を2台持ちするなら1つに合体すればいいじゃんっていう発想から来ているんだけど、そもそもモバ充を日々持ち歩くことに疑問を持つべきだ。

  

最新のiPhoneでなくても、ここ2年以内に発売されたスマホであれば、日常使いであればバッテリーは1日持つ。動画をたくさん見ていても持つし、SNSを追っていても持つ。

  

もしバッテリーが持たないのであれば、それはそのスマホ本体のバッテリーが劣化しているからに他ならない。

  

本機を買うくらいなら、そのお金を新しいスマホを買う資金にした方がよっぽど有意義だろう。

  

まとめ

   

今回はANKERの新作ワイヤレスイヤホン「Soundcore p41i」をレビューしてきた。

 

ワイヤレスイヤホンに3,000mAh相当のバッテリーを合体させた変態ガジェットで、コンセプトとしては面白かったが、ワイヤレスイヤホンとしてもモバイルバッテリーとしても中途半端すぎて、しかも価格も高く、p40iとモバイルバッテリー別々に買った方が良くね?っていうのが俺の結論、つまり買わなくていい。

  

しかも、日常のシーンでそもそもモバイルバッテリーは不要で、必要になるのは日帰り旅行で道案内アプリを多用したり、写真や動画を撮りまくったりするような時に初めてスマホの充電残量が気になるぐらいが健全で、もし日常使いでスマホの充電が持たないのであれば、バッテリーが劣化しているからスマホを買い替えた方がいいだろう。

 

総じて、本機はコンセプトとしては面白いんだけど、よくよく考えるといらなくね?っていう実用上の課題が解決できないので、イヤホンが欲しい人は「Soundcore p40i」を買うべきで、モバイルバッテリーが欲しいひとは軽量コンパクトな奴を買うべきだろう。

           

Soundcore p41i まとめ

  • 買わなくていい
    ⇒コンセプトは面白いが、実用上の出番はない。
  • 値段が高すぎる
    ⇒p40iの7,990円よりも安くて良いくらい。12,990円は売る気がないとしか言えない。
  • 同価格帯でもっと良いイヤホンを買った方がいい
    ⇒型落ちのLiberty4 Proや2,000円対してLiberty5を買った方が幸せになれる  

 

というわけで今回の記事は以上だ。最後読んでくれて感謝。

  

  • この記事を書いた人

ジェームス

元公務員 / 既婚 / FP / 新人YouTuber / 趣味は登山。

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