今回は、ANKERの完全ワイヤレスイヤホンの中でフラッグシップに位置づけられている「Soundcore Liberty4Pro」 をレビューしていく。
Liberty 5が今年の5月22日に発売されて、いわば「型落ち」になった本機なんだけど、それでもAmazonでは定価の販売が続いていた。
しかし、7月のプライムデーから遂に割引販売され、30%オフの1万3990円で購入が可能になり、期間限定だがLiberty 5よりも安く買うことが可能だ。
今回はそんなお求め安くなった最上位モデルの実力を検証しつつ、Liberty 5との比較レビューをしていく。
Soundcore Liberty 4Pro の良い点
- 音質が良い
- ノイキャンが強力
- 操作性が高い
- セール価格ならおすすめ
Soundcore Liberty 4Pro のイマイチな点
- 定価が高い(19,900円)
- ケースがデカい
- ディスプレイの機能は不要
Soundcore Liberty 4Pro スペック表

まず最初に、「Soundcore Liberty 4 Pro」のスペックを、最新作の「Soundcore Liberty 5」と比較してみよう。
特徴 | Soundcore Liberty 4 Pro | Soundcore Liberty 5 |
---|---|---|
![]() | ![]() | |
発売日 | 2024年10月 | 2025年5月 |
価格 | 19,990円 | 14,990円 |
装着方式 | カナル型 | カナル型 |
ドライバーサイズ | デュアルドライバー 10.5mm低音域用 4.6mm中高音域用 | 9.2mm |
ANC | UNC3.5 | UNC3.5 |
外音取込 | あり | あり |
充電端子 | USB Type-C | USB Type-C |
再生時間(単体) | 10時間 | 12時間 |
再生時間(ケース) | 40時間 | 48時間 |
ワイヤレス充電 | 対応 | 対応 |
マルチポイント | 対応 | 対応 |
防塵防水 | IP55 | IP55 |
重量 | 約5.5g(片耳)/62g(充電ケース込み) | 約5g(片耳)/55g(充電ケース込み) |
「Soundcore Liberty 4 Pro」と「Soundcore Liberty 5」をスペックを比較してみると、価格とドライバー以外はほぼ同性能。
ノイキャンの性能も一緒で、「Soundcore Liberty 5」が前作から価格を据え置いて販売したこともあって、スペック表だけ見れば「Liberty 5」の方がコスパが高くておすすめだ。
ただ、最初に書いた通り、その「Liberty 5」の登場によって、ついにフラッグシップモデルの本機も割引価格で販売されるようになった。
実際に、7月のアマゾンプライムセールでは30%オフの1万3990円で購入が可能で、なんなら「Liberty 5」より安い。
であれば、どっちを買うべきかっていう話は変わってくるよね?
外観・付属品

まず最初に外観を確認していこう。
「Soundcore Liberty4 Pro」はフラッグシップモデルを謳うだけあって、非常に上質な見た目をしている。
「Liberty 5」が若干コスト削減で見た目が悪くなってしまっているので、ここは明確に差が出ているところだと思う。
イヤホンケース

まず、イヤホンケースを見ていこう。
ケースはのっぺりしたボディ。よく言えばシンプル、悪く言えば質素。


前作「Liberty4」と比べると、銀色の金属モールが無くなってしまってだいぶ質素になってしまった。
あと、ケース内部にディスプレイが搭載されたことで、サイズがだいぶデカくなったことは気になる。

ケースの開閉はLiberty4と変わらず全て同じスライド式。この方式は非常に使い勝手が良い。
ただし、「Liberty5」もそうなんだけど、「Liberty4」からケースが巨大化したことに伴い、このスライド式の開閉も若干やりづらくなってしまった印象がある。
「Liberty5」は、フタを開いたときの裏面のエッジ部分の処理が甘いのが非常に気になったんだけど、「Liberty4 Pro」はちゃんと処理されていてよかった。
イヤホン本体

そして次にイヤホン本体だが、これはやはりフラッグシップモデルなだけあって品質は高い。
金属を前面に押し出したフォルムで、うどん型で耳から飛び出てもお洒落に見えてくる。
付属品

付属品を並べるとこんな感じ。
イヤホン本体以外には、充電用の「タイプA to Cケーブル」、イヤーピース、説明書及び保証書になる。

イヤーピースについては、XXS,XS,S,L,XLサイズ、そして本体付属のMサイズの合計6種類。

イヤーピースは、前作Liberty4は特殊構造の専用モデルだったものが、今回は通常の丸形のものに変更された。
正直この部分はどっちでもいいし、どちらのモデルの装着感は良い。
前作は失くしたらアンカー公式オンラインストアで購入する必要があったので、コスト削減と合わせて消費者には嬉しい変更ともいえる。
機能性

ここからは「Soundcore Liberty 4Pro」 の機能面ついて解説をしていく。
特徴 | Soundcore Liberty 4 Pro | Soundcore Liberty 5 |
---|---|---|
![]() | ![]() | |
発売日 | 2024年10月 | 2025年5月 |
価格 | 19,990円 | 14,990円 |
装着方式 | カナル型 | カナル型 |
ドライバーサイズ | デュアルドライバー 10.5mm低音域用 4.6mm中高音域用 | 9.2mm |
ANC | UNC3.5 | UNC3.5 |
外音取込 | あり | あり |
充電端子 | USB Type-C | USB Type-C |
再生時間(単体) | 10時間 | 12時間 |
再生時間(ケース) | 40時間 | 48時間 |
ワイヤレス充電 | 対応 | 対応 |
マルチポイント | 対応 | 対応 |
防塵防水 | IP55 | IP55 |
重量 | 約5.5g(片耳)/62g(充電ケース込み) | 約5g(片耳)/55g(充電ケース込み) |
機能面に関してはあらゆる面において前作よりパワーアップしているが、最新作「Liberty5」と比べるとほぼほぼ一緒。
ドライバー構成が違うので音質がどう違うのかは気になるところ。
あと、ノイキャンの性能はどちらもアンカーの最上位機能、「ウルトラキャンセリング3.5」を搭載している。
ウルトラキャンセリング3.5

Soundcore Liberty 4Proは独自規格「アクティブノイズキャンセリング3.5」を搭載している。
これは、周囲の騒音環境に合わせて、ノイキャンの強さを自動調整してくれる優れものだ。
前作「Liberty4」に搭載されている「アクティブノイズキャンセリング2.0」と聞き比べてみると、確かにノイキャンの強度は大きくなっている印象で、音が歪んでいる印象も少ない。(高音は変な音で聞こえてきたりするので、気持ち悪さがないわけではない。)
バッテリー

メーカー公称値としては、イヤホン単体で10時間ケース込みで40時間の連続再生。
最新モデルのLiberty5と比べると若干少ないんだけど、実用面では誤差の範囲。
特徴 | Liberty 4Pro | Liberty 5 |
---|---|---|
再生時間(単体) | 10時間 | 12時間 |
再生時間(ケース) | 40時間 | 48時間 |
マルチポイント接続

マルチポイント接続とは、同時に複数台のデバイスにペアリング可能な接続方法のことで、「Soundcore Liberty 4Pro」は同時に2台のデバイスと接続可能だ。
ワイヤレス充電

本作はもちろんワイヤレス充電に対応をしている。
ワイヤレスイヤホンはそもそもバッテリー容量が少ないから、ワイヤレス充電でも短時間で実用的な充電が可能だ。
ちなみに、有線での充電の場合は、10分で5時間の使用ができる急速充電に対応している。
音質

そして、一番気になる音質。
特徴 | Soundcore Liberty 4 Pro | Soundcore Liberty 5 |
---|---|---|
ドライバーサイズ | デュアルドライバー 10.5mm低音域用 4.6mm中高音域用 | 9.2mm |
Soundcore Liberty 4 Proは10.5mm低音域用と4.6mm中音域用のデュアルドライバー。対してSoundcore Liberty 5は9.2mmのシングルドライバー。
スペックだけ見るとLiberty 4 Proの方が音質が良さそうなんだけど、実際に聞き比べてみても正直差がわからない。
Liberty 4 Proの方がドンシャリ(低音と高音が強い)傾向、かな、ぐらいの違い。
前作の「Soundcore Liberty 4」は、高音が耳に突き刺さる感じがあったけど、そのあたりは解消されている。
専用アプリ「Soundcore」

また、ANKERのワイヤレスイヤホンすべてに言えるが、基本的に専用アプリ「Soundcore」を使用するのをおすすめしたい。

特に音質を自分に最適化するイコライザ機能の「Hear ID」を試してみることを強くおすすめする。
また、それ以外にも、再生/一時停止/曲送り といった操作系の割り当てが可能だ。
どっちがおすすめか

というわけで、ここまで「Soundcore Liberty 4Pro」と「Soundcore Liberty 5」を比較してきたんだけど、じゃあどっちがおすすめなんだっていうハナシをしていく。
結論を言えば、両機種の性能には差がないから、価格が安いLiberty5の方がおすすめだ。
ただし、Liberty5の登場により、Liberty4Proがセール価格で登場するようになったので、もしLiberty5よりも安く購入できるのであれば、Liberty4Proの方が優位になる。
実際に7月のアマゾンプライムデーのセールでは、30%割引の13,990円で販売されている。
まとめ

というわけで、今回はANKERの最上位ワイヤレスイヤホン「Soundcore Liberty 4Pro」をレビューしてきた。
本機の良い点は、何といっても前作から音質が向上し、ノイキャンは同社最強のUNC3.5を搭載したとことだ。
加えて、イヤホン本体はスワイプ操作に対応していて操作性も高い。
Soundcore Liberty 4Pro の良い点
- 音質が良い
- ノイキャンが強力
- 操作性が高い
一方で気になる点とすれば、やはりその定価の高さだ。
19,990円は、アンカーのワイヤレスイヤホンの中ではぶっちぎりに価格が高く、最新作Liberty5と比較しても機能性に大差はないから、コスパという面では劣ってしまう。
加えて、ケース内ディスプレイを配置したことにより、ケースが巨大化してしまったのはいただけない。
せっかくのスライド式開閉機構の魅力が半減してしまうし、ディスプレイはタッチ操作ができるが、実用上は使わないので、デメリットと言ってしまってもいいだろう。
Soundcore Liberty 4Pro のイマイチな点
- 定価が高い(19,900円)
- ケースがデカい
- ディスプレイの機能は不要
総じて、完成度が高いイヤホンではあるが、Liberty5という最大のライバルがいる以上、本機を選ぶ必要はない。
ただし、Liberty5の登場によって本機がセール価格で出回るようになったことから、Liberty5より安く入手できるのであれば、本機も選択肢に上がるだろう。
Soundcore Liberty 4Pro