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【2024年4月版】障害が残って働けなくなったらどうしよう?障害リスクを正しく把握しよう【障害保険】

会社をケガや病気で休んだら、1年6か月の間は傷病手当金で生活をカバーできるど、もっと長い間働けなくなったらどうなるのかと不安に思った人も多いと思う。

 

大丈夫だ。心配しなくていい。

 

日本の社会保険はそのケースについても「障害年金」で手厚くカバーしている。

  

ここでは障害を負って働けなくなった場合の「障害年金」について解説していく。

   

障害年金とは

障害年金は、病気やケガによって生活や仕事が制限されるようになった場合に受け取ることができる年金だ。

 

年金という名前だが、これは現役世代の人も受給することができる。

 

障害年金は「障害基礎年金」「障害厚生年金」2つに分かれる

 

出典:アセットマネジメントOne

 

最初に、障害年金はどれくらい貰えるのかをザックリ説明していこうと思う。

  

2024年度 障害年金 一覧表

内容年額(最低保証)
障害基礎年金 1級1,020,000円
障害基礎年金 2級816,000円
子の加算 1人目(障害基礎年金に加算)234,800円
子の加算 2人目(障害基礎年金に加算)234,800円
子の加算 3人目(障害基礎年金に加算)78,300円
障害厚生年金 1級「報酬比例の年金」×1.25
障害厚生年金 2級「報酬比例の年金」
障害厚生年金 3級612,000円
配偶者 加給年金(障害厚生年金に加算)234,800円
障害手当金(報酬比例×2)1,224,000円
障害年金生活者支援給付金 1級80,196円
障害年金生活者支援給付金 2級63,720円

 

こう見ると障害年金はたくさんの項目に分かれていて、複雑で分かりにくいと感じると思うが、受給額は次の式で求められる。

  

障害年金の計算方法

 

障害年金の計算方法

「障害基礎年金」+「障害厚生年金」+「子の加算」+「配偶者加給年金」+「障害年金生活者支援給付金」

  

35歳、平均年収400万円の受給額障害等級2級、妻、子ども2人の場合

 

816,000 +548,000円 + 234,800 + 234,800 + 63,720=1,897,320円

 

それぞれについて詳しく見ていこう。

  

①障害年金基礎年金(誰でも受給できる)

出典:アセットマネジメントOne

 

「障害基礎年金」は国民年金に加入している人または、20歳未満の人に受給資格がある。

 

つまり「誰でも受給できる権利がある」

 

ただし、障害等級3級の場合は対象外だ。

  

障害基礎年金の金額(令和6年4月現在)

障害基礎年金は、障害等級1,2級の場合に受給できる。

 

障害等級金額
1級 1,020,000 円 (月額  85,000 円)+ 子の加算
2級 816,000 円  (月額  68,000 円)+ 子の加算

 

障害等3級の場合、受給できない点には注意が必要だ。

障害基礎年金の金額

1級:1,020,000 円 + 子の加算

2級: 816,000 円 + 子の加算

   

子の加算

また、18歳になるまでの子どもの数に応じて年金額がプラスされる。

  

子の数金額
1人目、2人目の子 1人につき、234,800 円 (月額 19,566 円)
3人目以降の子 1人につき、  78,300 円    (月額   6,525 円) 

 

金額は、子ども2人までは1人あたり「234,800 円」、3人目以降は1人につき  「78,300 円」。

  

 

基礎障害年金と合わせた場合
(障害等級2級、子どもが3人の場合) 

 

基礎障害年金と合わせた場合

816,000 + 234,800 + 234,800 + 78,300=1,363,900円

(障害等級2級、子どもが3人の場合) 

    

②障害厚生年金(会社員・公務員)

出典:アセットマネジメントOne

 

「障害厚生年金」は厚生年金保険加入者のみ受給資格がある。

 

つまり、会社員や公務員が対象でフリーランスは受給することができない。

 

障害厚生年金の金額(令和6年4月現在)

障害厚生年金の金額を表にすると次のようになる。

 

障害等級金額
1級「報酬比例の年金」×1.25+「配偶者加給年金」
2級「報酬比例の年金」+「配偶者加給年金」
3級「報酬比例の年金」(最低保証 612,000円)
障害手当金
(一時金)
「報酬比例の年金」×2(最低保証1,224,000円)

 

「報酬比例」というのは「年収の水準や厚生年金の加入期間によって受給額が変わる」という意味だ。

 

ざっくり「平均年収×加入年数×0.005481」で求めることができる。

 

障害厚生年金の計算方法

「 平均年収 × 加入年数 × 0.005481 」

     

障害等級2級、30歳、平均年収400万円の場合、報酬比例の年金はだいたい「548,000円」になる。

   

配偶者加給年金

配偶者加給年金は、障害になってしまった人に生計を維持されている65歳未満の配偶者がいる場合にプラスされる年金だ。

 

該当する場合には「年額227,400円」がプラスされる。

 

なお、生計を維持されているかの基準は、収入850万円未満または所得655万5000円未満となっている。

 

配偶者加給年金

障害基礎(厚生)年金 +「年額227,400円」

 

③障害年金生活者支援給付金

障害基礎年金を受給している人で、一定の所得未満の人は「障害年金生活者支援給付金」をプラスして受給することができる。

 

  • 障害等級が1級の方 6,638円(月額)
  • 障害等級が2級の方 5,310円(月額)

 

出典:日本年金機構(障害年金生活者支援給付金の概要)

 

障害年金生活者支援給付金

1級:6,638円(月額)

2級:5,310円(月額)

 

④障害手当金

初診日から5年以内に病気やけがが治り、障害厚生年金を受けるよりも軽い障害が残ったときには障害手当金(一時金)が支給される。

 

障害手当金の金額は(報酬比例×2)で、1,224,000円が最低保証額だ。

 

障害手当金

報酬比例の年金×2(最低保証 1,224,000円 )

 

障害年金の受給条件

最後に障害年金の受給条件を確認しておこう。

 

受給条件

①初診日を証明できること。

②初診日に国民年金または厚生年金に加入していて、加入期間の3分の2以上、保険料を納めていること。(免除・猶予OK)

③「障害認定日」に障害状態であること。

 

初診日

初診日とは、病気やケガで初めて医者に診察してもらった日のこと。

 

日本年金機構:初診日とは

  

障害認定日

障害認定日とは、障害の状態を定める日のこと。

 

その障害の原因となった病気やけがについての初診日から1年6カ月を過ぎた日、または1年6カ月以内にその病気やけがが治った場合(症状が固定した場合)はその日をいう。

 

日本年金機構:障害認定日とは

   

「病気やケガが治った」というと、「完治した」という風に聞こえるが、例えば、手や足を切断してしまった場合を想像してほしい。

 

一応傷口はふさがったけど、また手足が生えてくるということはない=「それ以上回復する見込みがないような状態」ということだ。

   

2024年度 障害年金 一覧表

最後に、障害年金をまとめた一覧表をもう一度掲載する。

 

内容年額(最低保証)
障害基礎年金 1級1,020,000円
障害基礎年金 2級816,000円
子の加算 1人目(障害基礎年金に加算)234,800円
子の加算 2人目(障害基礎年金に加算)234,800円
子の加算 3人目(障害基礎年金に加算)78,300円
障害厚生年金 1級「報酬比例の年金」×1.25
障害厚生年金 2級「報酬比例の年金」
障害厚生年金 3級612,000円
配偶者 加給年金(障害厚生年金に加算)234,800円
障害手当金(報酬比例×2)1,224,000円
障害年金生活者支援給付金 1級80,196円
障害年金生活者支援給付金 2級63,720円

 

障害年金の計算方法

「障害基礎年金」+「障害厚生年金」+「子の加算」+「配偶者加給年金」+「障害年金生活者支援給付金」

 

35歳、平均年収400万円の受給額障害等級2級、妻、子ども2人の場合

 

816,000 +548,000円 + 234,800 + 234,800 + 63,720=1,897,320円

 

まとめ 障害年金は働けなくなるリスクをカバーする

傷病手当金は働けなくなった場合に、1年6か月まで貰える給付金だったが、障害年金はそれ以上の場合でも保障してくれる手厚い社会保障だ。

 

「働けなくなるリスク」はとても怖いものだと思うけど、日本にはこんなにも心強いセーフティネットがあるのだから、過度に恐れずに、人生を豊かに生きていってもらいたいと思う。

  • この記事を書いた人

ジェームス

神奈川出身。地方公務員(行政職)を10年勤務。 高校、大学と平凡な人生を歩み、安易な理由で入庁。以後、ポンコツ公務員として勤しむ。 趣味は登山、野球観戦。ヤクルトスワローズが好き。

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